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Channel: 歴史と経済と医療の未来予測・歴史経済波動学
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国家連合と分裂とそのフラクタル・粘菌の生存サイクル

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         粘菌も人間も結局は似たような行動をとるのです。

● 前回のエマヌエル・トッドのインタビューで、彼はドイツの独り勝ちと、フランスの
  衰退とユーロの失敗を謳っています。勿論ドイツにとっては取りあえず成功と
  いう事です。ボスは一人で良いのです。その他大勢は、エマヌエルの
  言葉を借りれば、すべて平等≒貧乏と言う事に成ります。

● 全てボス≒裕福などとは、歴史上はあり得ません。初めから自分がボスに成ると
  思っていたなら、それは幻想なのです。ヒットラーが英を除く西ヨーロッパ全土を
  支配した段階で、ボスは決まっていたようなものです。短期間のボス=USA
  は除きますが、中期的には100〜200年単位ではドイツがボスなのです。

● 1945年+200年とは≒2141年までの、ドイツの資本主義の事です。エリオット波動は
  2059年の仏の資本主義の崩壊、英の崩壊は始まっていると思われますが、
  2046年のUSAの崩壊をも示しています。全ては寿命が決める事です。

★ 時代の位相が異なるユーロは早晩、崩壊の運命なのです。何故ヨーロッパは連合
  したのかそして、崩壊は必然なのは何故なのか? 永遠の同盟はないと言えばそう
  ですが、いつもやるように、自然とのフラクタル相似を求めれば理解しやすいでしょう。

★ 粘菌は、栄養と水分が豊富な間は、個々の細胞は自由にアメーバのように動き回ります。
  この段階では、動物と同じように、えさを求めて動き振る舞いながら、増殖します。

★ そして餌が少なくなると、つまり生存の危機に成ると、細胞同士が結びつきます。
  そして、多核細胞、多細胞動物となり、えさを求めて動き始めます。しかし
  生存の為の環境が厳しくなると、定着して植物の様に上へと延びて、
  その先端に、膨らみを作り、其処に胞子をつくります。つまり、

★ 次世代の卵=子供達です。その胞子が破れると、子実が飛び出し、環境の良いところで
  再びアメーバとして繁殖を行います。これは人間にも当てはまる現象です。
  危機的状況では逆に性欲が増大して子孫を残す行動が観られます。

★ 貧乏人の子沢山や、新興国での子沢山に観られます。早期の結婚にもみられます。
  金持ちは晩婚と言う事です。

★ 明治維新後の日本は貧しく、多くの移民が満州を含めて世界に飛び立ちました。
  多くの女性も職業売春婦として、世界に飛び立っています。貧しさとは
  そういう事です。殆どの国では、売春は合法だったのです。

★ ローマ帝国の崩壊前後のゲルマン民族の移動も、自然環境の悪化による大移動です。
  自然環境の悪化は、我々人類の生存を脅かしますから、戦争や内乱や侵略等
  何でも起こっても良いのです。

★ 資本主義・新興国日本とドイツの台頭は、第二次大戦を惹起するとともに、戦後には
  世界の秩序が変わります。つまり、有色人種の星”日本の台頭は彼らを勇気づかせ、
  植民地の独立と資源の収奪をしていた、先進資本主義国の交易条件の悪化を招きます。

★ 早い話が、先輩先進資本主義国・西欧の苦境の開始です。二度とお隣の国と戦争を
  したくない西欧の国々は、その保証としてユーロを作ります。しかし、経済的な
  苦境=植民地の独立と、交易条件の悪化=環境の悪化が無ければそのような
  事は起こらないだろうとの予測は、粘菌の行動を見れば分かります。

★ 最早ゲルマン民族の様に、他所に移動できない西欧は、生きのびる為には、団結して
  その栄養=富をお互いに融通し合って生き延びるしかありません。

★ しかし、自己組織化の現象や歴史は、集合体や多細胞はその階層が出来て、一つの
  組織体に成る事を示しています。ハッキリ言えばその各々の能力に応じた役割
  分担が出来ると言う事です。云えば格差は当然なのです。

★ 更に生き延びをかけて、ユーロは貪欲にソ連解体後の東ヨーロッパを吸収しながら
  増大します。粘菌のサイクルと同じです。しかし、ある段階で増大はとまり、
  
★ 次代へ向けての、子実の誕生が望まれます。もう増大と吸収合併は出来ないのです。
  その現象がウクライナを見捨てると言う現象に観られます。

★ ソ連崩壊後の混乱したロシアではないのに、その実力を侮った事と、己の能力を
  過信した結果とも言えます。ユーロはその体内に、次代の子実を宿し始めています。
  極右と言われる現象です。現体制への不満と移民排撃と少数派への
  攻撃です。武人=戦士の登場と、戦国時代=武人の時代の登場です。

★ 全ての国に似たような現象が見られます。特に大先輩格の英国は、既に一抜けたの
  段階に突入しています。極右政党の台頭と、ユーロからの脱退と
  スコットランド等の分裂です。

★ これは、独伊等の後発先進資本主義国=今は成熟先進資本主義国を除く、老化した
  資本主義国=金融帝国化した資本主義国には皆同様の現象です。

★ USAはこの事態を、中国の国民を低賃金で使う事で=新植民地主義により安くで
  輸入した製品を、自国民には+αで高くで売る事により生き延びを謀って来ました。

★ この状況は、最早低賃金での収奪が難しくなった事と、共産主義の本性を現して
  牙を世界に剥き始めた、中国の裏切り=世界への下剋上の宣言で、世界は
  目が覚めたと言えます。方針転換せざるを得ないのです。

★ この生存をかけての多細胞化=NAFTA,TPP等の貿易協定はある意味当然と
  云えます。日本は経済上は特に必要ではないと思いますが、ボスの命令に
  逆らえる日本の状態ではありません。腐ってもタイ”のUSAは未だ未だ
  命令は出来ると言う事です。日本は中共恐怖がその参加の原因となります。

★ 日本を巻き込むことによって、その生存をかけたUSAの行動は、すべては日本に
  かかっているとも言えます。彼ら単独では昇り竜の中共を抑える事は出来ないのです。

★ しかし、USAの捨て身のこの行動は、未来に幾つかの可能性を齎します。

  ? 1つは、資本主義が崩壊後も、日本を長期の属国としてその体内に取り込み、
    日本をミトコンドリア化する可能性です。この場合はお互いに相互依存の
    関係と成りますから、なかなか離れない関係と成ります。しかし、
    ミトコンドリアである日本は基本的には、取り込まれて
    いますから属国の様になります。

  ? 2つ目は、逆に日本に農産物を売り込むつもりで行ったTPPで、日本に
    工業製品の領域で、支配されることです。日本の企業は世界に展開
    していますから、その一部を再びUSAに取り込もうと言うつもり
    が逆に日本に工業領域の支配を許してしまう事です。。

    勿論これには、中国からの企業のUSAへのU−ターンをも含みます。

    もし、共存関係がうまくいけば、日本は工業製品を他国よりも安くでUSAに売り
    USAは農業製品を日本に売り込み、ギブアンドテイクの関係と成ります。

  ? 3つ目は、日本はますます資本主義国としての成熟が始まりますから、逆にUSAを
    金銭的に支配する事も可能です。つまり、ボスに成るのです。しかし例えうまく
    いっても、これは2046年のUSAの武人化とともに崩壊すると予想されます。

    武人化とは、ヨーロッパでも見られるように、排外主義と経済の衰退です。更に
    これに内戦や政治的紛争は当然含まれます。国土の疲弊が始まるのです。
    但しこれは、強力な支配者が現れるまでです。

★ 必ずしも日本は悲観することはないですが、経済的にUSAを凌駕しても、やはり
  政治的にはUSAをボスとして振る舞う事が予想されます。今後の日本の完全
  独立は、日本人の態度次第という事に成りますが。

★ やり方次第では、つまり日本人が積極的にUSAの民を企業の中で教育して味方に
  すれば、日本人は庶民の間では地位は高く維持できると思われます。これは
  先の将来の白人を日本人が指導する序曲となりえます。

★ 日本と言う希望の星が彼らを直接照らせば、彼らのサイクルが変わり変身すると
  いう事です。時代は其処まで来ているのではないでしょうか?

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