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東西文明の移行期に相応しい発見・西欧の自惚れを否定する洞窟絵画

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★ http://www.natureasia.com/ja-jp/ndigest/specials/57872

世界最古と分かった、インドネシアの洞窟絵画 ブックマーク

World’s oldest art found in Indonesian cave

Nature ダイジェスト Vol. 11 No. 12 | doi : 10.1038/ndigest.2014.141202

原文:Nature (2014-10-08) | doi: 10.1038/nature.2014.16100 | 英語の原文

「人類の創造性の起源は欧州」という学説に疑問が投げ掛けられた。

インドネシアの洞窟に描かれた芸術作品が4万年以上前に制作されたものであることが、グリフィス大学(オーストラリア・クイーンズランド州)の考古学者Maxime Aubertらによって明らかにされ、Natureに2014年10月8日に報告された1。この一連の芸術作品はおそらく欧州の洞窟芸術以上に古く、人類による史上最古の創造的芸術と考えられ、人類の創造性の起源の中心が欧州であるという見方を揺るがすものだ。

KINEZ RIZA

サウサンプトン大学(英国)の考古学者Alistair Pikeによれば、今回の分析結果は「アジアには想像以上の未発見情報がある」ことをほのめかしているという。Pikeは2013年、当時世界最古と考えられた洞窟芸術を欧州で発見したが2、今回の研究には参加していない。

この一連の芸術作品は、1950年代にインドネシア・スラウェシ島の鍾乳洞で発見されていたものだが、せいぜい1万年前のものだろうと考えられていた。それ以上古いものであれば劣化しているという先入観があったためだ。

その後「ウラン・トリウム年代測定法」が開発され、こうした先入観を検証できるようになったが、この手法を用いてインドネシアの洞窟の芸術作品の解析を試みた者はこれまでにいなかった。

「ウラン・トリウム年代測定法」では、絵画自体の年代を測定することはできないが、絵画の表面にできたでこぼこの炭酸カルシウム層の年代を推定できる。この無機物の層が形成されるときに、ウランが中に取り込まれる。ウランは一定の速さで崩壊してトリウムとなるため、試料中のウラン同位体とトリウム同位体との比率を調べれば、その年代が分かるというわけだ。

Aubertらは、人の手形ステンシル12点と大型動物の絵画2点について、この手法を用いて年代測定を行った。研究チームが採取したのは最表層であるため、測定結果は各試料の最小年代(少なくともその年代より古い)ということになる。

測定結果から、この場所で最も古いステンシルは少なくとも3万9900年以上前のものであることが分かった。つまり、欧州最古の手形ステンシルの最小年代を2000年ほどさかのぼることになる。また、ナスの両端から棒状の脚が突き出たようなバビルサ(シカイノシシ)の絵(写真)は、3万5400年前のものと推定された。この年代は、欧州の洞窟に描かれた最古の大型動物絵画とほぼ同じだ。

手形ステンシルは、欧州のものとよく似ている。しかし動物の絵は、欧州のものとは2つの点で異なっている。1つは、描かれている動物がインドネシア現地の動物であること、もう1つは絵画様式だ。Pikeによれば、初期の欧州の絵は「指でなすりつけるように描かれている」のに対し、インドネシアの絵は「線が多く、筆で描かれているようだ」という。

こうした芸術作品がどのように発展したかについては、2つの説が考えられる。1つは、芸術作品がインドネシアで独立して生まれたとするもので、もう1つは、初期人類がアフリカを離れる時点で作品の制作能力をすでに身につけていて、それが各地に広がったとするものだ。

Pikeは、芸術の探索を、初期人類の南方の移動経路に沿って行うべきと考えている。「初期人類の移動経路上にある絵(で炭酸カルシウムに覆われているもの)の写真を持っていて、その年代を知りたいと考えている人から、これまで以上に多くの写真が得られるようになると考えています。そうなれば、展開は大きく加速することでしょう」とPikeは期待する。彼は、東南アジアもくまなく調べられることになると予測している。スラウェシ島のその地域だけでも数百カ所の洞窟が残されており、Aubertは、ボルネオ島でも調査を始めている。

Pikeは、「スラウェシ島にネアンデルタール人はいなかった」と断った上で、彼がスペインで発見した手形のステンシルとその題材は、今回年代が判明したインドネシアの絵とよく似ていると語る。今回の発見は、欧州の洞窟芸術の制作者が約4万1000年前まで欧州に存在していたネアンデタール人であるとする説に疑問を呈するものでもあるのだ。

多くの洞窟が産業活動で破壊されており、残存する洞窟絵画の多くは剥落しつつある。Aubertは、今回の発見によって洞窟保護の必要性に世間の目が向くことを願っている。


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● 1950年代と言えば、東西文明移行期の転換点は2000年±50年と書きましたが、
  正にその間に入る画期的な発見です。

● 西欧人の知的能力は、他の人種より優れていると思い込みたい白人は、西欧の洞窟絵画を
  その根拠として、創造的能力≒知的能力は西欧の物と言わんばかりでした。

● しかし今回の発見は、東西の移行期という歴史の転換点で発見されたという事では、
  正に時機を得たものです。

● そもそも現生人類が誕生してから10万年以上の時代が過ぎているのです。つまり、同様の
  脳を持っていた人類は、すでにあらゆる能力は現代人と同じとみるべきです。
  
● むしろ現代人は過去6000年の間に脳は10%も縮んでいるのです。いずれにしろUSAでの
  暴動にも見られるように、白人の優越性は段々と砕けていく過程が観られそうです。

● つまり、武人の時代になれば、知的能力のみならず身体能力も求められると考えられます。
  武器を持った戦いは、知的にも、道徳的にも、肉体的にも、さらに根性でも
  多大な能力が求められるでしょう。正に映画アバターの世界である。

● 黒でも白でも黄色でも、優れたものが生き残るのです。

● 混乱の中から、新しい能力を持った武人が誕生するのです。810年の時代のカタストロフィー
  更には1620年の東西文明移行期の大混乱は、混乱と内戦と大虐殺を生み出しますから、
  生き残るのは、よほどタフではないといけないでしょう。

● 今回の洞窟絵画の発見は、彼らの高慢な鼻を見事に折ってくれます。


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