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中国、香港でのプラグマティズム放棄 By ANDREW BROWNE 2014 年 9 月 1 日 11:45 JST
?小平氏の生誕110周年展(8月) Reuters
【北京】香港では、中国共産党への根深い不信感がある。香港はおおむね、中国本土の飢饉(ききん)や、共産党主導の政治的暴力から逃れてきた人々によって作られた都市だからだ。
1970年代後半から90年代にかけて中国を指揮した故?小平氏はこれを理解し、巧みに対処した。1997年に英国から香港を返還させた際に同氏が「1国2制度」の方式を取り入れたことは、香港での中国共産党の信頼性が低いと自覚していたことを示している。ただ香港に入ってこれを取り返すだけでは、香港市民の信用を損ない、経済を破壊することになりかねないと認識していたのだ。
このため、香港は英国方式の司法制度と行政府の維持が許された。また、将来の指導者が民主的な選挙で選ばれることも約束された。
だが、今日の中国指導部は、このような政治的なプラグマティズム(実際主義)を受け入れたり、香港問題で巧妙さや妥協を用いたりしようとする意欲をほとんどみせない。
これは中国全国人民代表大会(全人代)が31日に下した判断から引き出すべき結論だ。全人代はこの日、香港行政長官の選挙に関する取り決めを採択し、中国共産党に事実上の拒否権を付与した。全人代によると、行政長官の候補者は事前に審査を受ける必要がある。以前、中国政府は「愛国的」な人のみが候補になれることを明確に示したことがある。ここで言う「愛国的」とは、共産党用語で「党を愛している」ことを意味する。
要するに、中国共産党は香港の大多数の市民との長期にわたる対立に自らを追い込む公算が大きいということだ。これはまさに?氏が必死に回避しようとしてきた状況である。
香港の将来に対する市民の信頼は明らかに損なわれるだろう。市民の抗議運動のなか、経済に連鎖的な影響が及ぶ公算が大きい。
民主派団体「中環(香港の金融街)占拠」は、中国政府が2017年の次回行政長官選挙で香港に本当の選択権を与えない場合、大規模な抗議活動を行って、主要なビジネス街である中環地区をまひさせると警告している。選択の幅が大幅に縮小されたため、全てのシステムが抗議に向かう状況にある。
行政長官選の新方針に香港住民が抗議
党の機関誌である「人民日報」は、「中環占拠」を攻撃した最近の記事の中で、「人々はなぜ自分たちのホームランドをめちゃめちゃにしたいのか」と問い掛けた。もちろん、彼ら香港人は混乱を望んでいない。そして、これは香港での差し迫る対決の裏に潜むパラドックスでもある。香港ほど公民としての不服従の傾向が小さい都市は世界にほとんどないが、これほど強い責任感と公民的モラルを示す都市もほとんどないという逆説なのだ。
香港の人々は、秩序ある行動をとることで知られ、それは抗議デモのときにさえ表れる。近年、何百もの抗議デモが中間層を主体に行われており、中には家族連れもいる。彼らは教育や社会福祉の改革といった実際的な問題を対象に抗議をしている。実のところ、抗議活動は中国本土でも頻繁に行われている。だが、本土では感情が爆発し、警官隊が催涙ガスや警棒で対応することも少なくない。香港の抗議活動がおおむね平和的なのとは対照的だ。
抗議活動がひどい事態につながったケースはあまりに少ない。このため、破壊的な台風のように、歴史に刻まれた衝撃的な瞬間として人々の記憶に残っている。
香港の人々は、例えば1966年の「スターフェリー」暴動のことを今なお話す。香港のビクトリア・ハーバー横断のフェリー運賃の小幅引き上げを引き金に発生した暴動だ。
香港市民の冷静沈着さはすべて、政治的混乱の危険を熟知している穏健な香港社会の表れだ。香港の人々の大半は、1950年代の人為的な飢饉と60年代の文化大革命という苛酷な時期に中国本土から逃れてきた人々とその子孫だ。
香港の住民がいまだに忘れていないのは、1967年の香港史上最悪の暴力だ。当時、毛沢東の紅衛兵の狂信集団が香港に文化大革命を持ち込み、機動隊と対立して手製爆弾をまき散らした。
しかし現在、政治的な動機に基づく暴力が戻りつつある。昨年には、香港のメディア王で「占領中環」運動の著名な支持者でもある黎智英(ジミー・ライ)氏の自宅に車が突っ込む事件が起きた。自宅を占拠した犯人たちは、斧(おの)やナイフのほか、脅迫状を家に残していた。今月28日には、民主派議員への献金にからみ、同氏の自宅が香港の反汚職当局である廉政公署(ICAC)による家宅捜索を受けた。
行政長官選挙候補に関する今回の全人代の決定が政治的な緊張を高め、香港社会を一層分裂させるのは避けられないだろう。香港では、今年既に100万人以上が行進に参加している。「占拠中環」運動の目的を支持するものと、支持しないものの両方でだ。
香港市民の中国への見方は常に期待と恐怖が入り交じっている。中国の台頭が香港自身の経済見通しを改善させるとの期待と、マルクス・レーニン主義的な政治支配が越境してくるという恐怖だ。
そして今、その両方が現実になっているように見える。中国の繁栄が貿易の中継地という香港の立場を大幅に改善させており、香港の商業施設には中国本土から来た標準中国語を話す人たちであふれている。
それが問題を引き起こしていることも確かだ。香港という人口密度の高い地域に中国からの日帰り旅行客が押し寄せ、社会的な摩擦が生じている。都会的な香港の人々は田舎くさい中国本土の人々の習慣に気分を害しやすい。例えば、公の場で子供に小便をさせるといった習慣だ。一方で、本土の富裕層は香港の不動産の価格をつり上げ、香港の地元の中間層が住宅を持つのを一層困難にしている。本土の妊婦が出産にやって来ることで、香港の医療システムには圧力がかかっている。
本土の人々にはこのような悪い評判があるため、香港では「蝗蟲(バッタ)」と呼ばれることが多い。
しかし、これらはせいぜいいらだちの要因に過ぎない。北京中央からの政治的な干渉は、より根本的な不安をあおっている。
最後の香港総督を務めた英国のクリストファー・パッテン氏は著書「東と西」の中で、香港の元役人の主張をからかっている。同氏によると、この元役人は、中国当局者は選挙で不正工作をしたがらないと述べ、それは「彼ら当局者が選挙結果を事前に知りたいからにすぎない」と主張したというのだ。
これは、まさしく31日の中国全人代の決定がもたらす長期的な波及効果だろう。だが、最も喫緊の効果は、市民の闘争が増えることだろう。
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歴史の波動は、大陸は武人の時代=非民主主義の時代。香港は崩壊の運命。
● 習近平の登場を見ても分かるように、彼の前までの共産党の方針は、白猫黒猫論争に
見られるように、資本主義のお金と技術をかすめ取るまでは、我慢しようとの
方針でした。それは、兵法の基本です。自分が弱いのに戦うのは馬鹿です。
● 習近平氏は、最早西欧に匹敵すると自信を深めて、世界に公言したのです。USAと太平洋を
分割支配しようと言ったり、航空識別圏を設けて、日米の監視飛行に挑戦したり、
尖閣諸島や南シナ海は自分のものだと、その侵略性を公然と出しています。
● 香港の価値は急激に減衰しているのです。むしろ民主主義の巣窟と位置付けての、
弾圧の対象でしかないのです。昔の宗主国・英国と中共の立場は既に
逆転したのです。香港の将来は、他の中共の都市と同様なのです。
□ 香港の市民が騒いでも、何の効果ももたらさないでしょう。最早USAは公然と世界の警察官の
役割を止めたと公言していますし、またそのための費用も工面できないのです。
□ イスラム国の台頭に見られるように、西欧が叩けば叩くほど、民主主義とは縁遠い勢力が
出てくるのです。むしろ狂暴化して登場するのです。これが人間のサガです。
□ 毎年数十万件の暴動があっても、びくともしない中共です。それは、武力を持っているものが
支配しているからです。戦国時代は年から年中戦いの連続であり、それがその国体なのです。
市民の暴動は、素人衆が武田信玄の軍団に、刀で立ち向かうようなものです。
□ 戦っても勝てないなら、逃げるが勝ちでしょう。もし、本当に産主義が嫌いなら、
直ちに逃げることですな。但し、欧米に逃げても同じ運命に会うでしょう。
つまり、英米仏型の資本主義は崩壊して、武人化しますから、カナダや
豪なども似たようになりますから、逃げてしょうがないのです。
□ 本当にお金持ちで、今後も強権が嫌いで民主主義と平和を望むなら、日本に逃げましょう。
そのほうが、アジア人の為です。やがてUSA等では、有色人種⁼少数派は移民排撃の
対象になりますから、町を歩くだけでも,石を投げられる可能性が有ります。
□ 日本なら、全くそのような事は有りません。善は急げ!! 但し反日やスパイ等はお断りです。
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