★ http://p.bunri-u.ac.jp/lab11/research/research02.html
カドミウムや水銀は毒性の高い金属としられているが、その発現機構は十分解明されていない。カドミウムや水銀は細胞死を誘起する。本研究では、その機構を解明し、周期律表で同族である両金属の細胞死誘導に関わる情報の違いを明らかにする。
水銀はカドミウムより低濃度で細胞死を惹起し、細胞死のなかで、アポトーシスを誘導した。細胞死には細胞が破壊され内容分子が放出される壊死と自殺ともいえるアポトーシスがある。カドミウムや水銀によってアポトーシスがおこると機能障害を示す。
アポトーシスには複数の経路が存在するが、カドミウムや水銀は複数の系を同時に経由することが明らかになったが活性酸素の関与度には違いがあることが明らかになった。これまでカドミウムや水銀によるアポトーシス機構に関する論文を発表したが、米国専門誌における過去5年間において、引用回数のもっとも多い論文とされた。
今後の課題としては、カドミウムと水銀は細胞死を誘起するが、どのような最初のシグナルの相違がアポトーシス機構の違いを生み出す可能性を詳細に研究する。
★ http://kaken.nii.ac.jp/d/p/08770248.en.html
重金属による毒性発現とアポトーシス誘導の意義Research Project Number:08770248
Principal InvestigatorFY1996
武田 志乃
Researcher Number:00272203
筑波大学・社会医学系・助手
Abstract
細胞・固体レベルの両方でカドミウムによりアポトーシスが誘導されることを見い出したことから、本研究ではカドミウムと同様に腎障害を引き起こすことで知られる水銀について、アポトーシスの誘導と腎毒性との関係を毒性学の基本理念である、量-反応関係という立場から明らかにすることを試みた。
本研究を遂行するにあたり、2つの新しい実験技術を導入した。すなわち、1)アポトーシス誘導の量的検討を行うため、その生化学的指標である断片化DNAを動物組織中から精度良く定量する方法を確立した。2)水銀の蓄積とアポトーシス誘導部位との関係を検索するため、シンクロトロン放射光蛍光X線イメージング(SR-XRF、組織中水銀の2次元分布)とTUNEL染色法(アポト-ティックな細胞の検出)との組み合わせ分析法を開発した。塩化第二水銀を投与したラットについて、これらの手法を用いて検討した
結果、
1)腎臓におけるアポトーシス誘導は、近位尿細管障害の指標である、アルカリフォスファターゼの 尿中放出に先行すること
2)アポトーシス誘導部位は水銀の標的部位である近位尿細管であり、水銀の蓄積と一致したこと
3)水銀投与量とアポトーシス誘導との間に典型的なシグモイド関係があること、などが判明し、
アポトーシスが無機水銀による腎毒性の指標として有効であることが示された。
////////////////////////////////////////////////////////
● 前回の歌丸さんの肺気腫の続きです。タバコが肺気腫のリスクファクターである事は
分かっていますが、その機序としては、上記の研究にあるように、Cd=カドミウム
の細胞死誘導=アポトーシスの機序が関係している事は十分考えられます。
● 水銀も同様です。つまりアポトーシスが細胞に起これば、種々の病気が起こるのです。
● 肺気腫は、肺胞レベルの細胞死=アポトーシスであると言う事です。
認知症は、脳細胞の特に記憶に関係する海馬等の脳細胞の細胞死=アポトーシスです。
イタイイタイ病は、腎臓の近位尿細管細胞の細胞死と、骨の細胞死です。
● 現代病の原因の背景が段々と理解できそうです。日本人の大好きなお米は、Cdに
汚染されていますし(汚染地域のお米を他の地域のお米と混ぜていますので、
Cd汚染から逃れる事は出来ません)、又日本人の毛髪の水銀=Hg濃度は
世界一高いと言われます。
● そのうち放射能も世界一と言われるようになるでしょう。
● 前回のブログにも書いたように、アスベスト等の吸入はその他の重金属の蓄積と
自然放射能のRaの濃度が100〜1000万倍に濃縮されている事が証明されています。
● 従ってこの地球に生きている限りは、汚染から完全に逃れる事は出来ませんので、
むしろその排出に努力する事が大切でしょう。
● つまり、解毒=デトックスです。それが健康で長生きするコツでしょう。
アスベストによる悪性中皮腫患者の細胞内の、放射能や重金属の濃縮の様子↓
カドミウムや水銀は毒性の高い金属としられているが、その発現機構は十分解明されていない。カドミウムや水銀は細胞死を誘起する。本研究では、その機構を解明し、周期律表で同族である両金属の細胞死誘導に関わる情報の違いを明らかにする。
水銀はカドミウムより低濃度で細胞死を惹起し、細胞死のなかで、アポトーシスを誘導した。細胞死には細胞が破壊され内容分子が放出される壊死と自殺ともいえるアポトーシスがある。カドミウムや水銀によってアポトーシスがおこると機能障害を示す。
アポトーシスには複数の経路が存在するが、カドミウムや水銀は複数の系を同時に経由することが明らかになったが活性酸素の関与度には違いがあることが明らかになった。これまでカドミウムや水銀によるアポトーシス機構に関する論文を発表したが、米国専門誌における過去5年間において、引用回数のもっとも多い論文とされた。
今後の課題としては、カドミウムと水銀は細胞死を誘起するが、どのような最初のシグナルの相違がアポトーシス機構の違いを生み出す可能性を詳細に研究する。
★ http://kaken.nii.ac.jp/d/p/08770248.en.html
重金属による毒性発現とアポトーシス誘導の意義Research Project Number:08770248
Principal InvestigatorFY1996
武田 志乃
Researcher Number:00272203
筑波大学・社会医学系・助手
Abstract
細胞・固体レベルの両方でカドミウムによりアポトーシスが誘導されることを見い出したことから、本研究ではカドミウムと同様に腎障害を引き起こすことで知られる水銀について、アポトーシスの誘導と腎毒性との関係を毒性学の基本理念である、量-反応関係という立場から明らかにすることを試みた。
本研究を遂行するにあたり、2つの新しい実験技術を導入した。すなわち、1)アポトーシス誘導の量的検討を行うため、その生化学的指標である断片化DNAを動物組織中から精度良く定量する方法を確立した。2)水銀の蓄積とアポトーシス誘導部位との関係を検索するため、シンクロトロン放射光蛍光X線イメージング(SR-XRF、組織中水銀の2次元分布)とTUNEL染色法(アポト-ティックな細胞の検出)との組み合わせ分析法を開発した。塩化第二水銀を投与したラットについて、これらの手法を用いて検討した
結果、
1)腎臓におけるアポトーシス誘導は、近位尿細管障害の指標である、アルカリフォスファターゼの 尿中放出に先行すること
2)アポトーシス誘導部位は水銀の標的部位である近位尿細管であり、水銀の蓄積と一致したこと
3)水銀投与量とアポトーシス誘導との間に典型的なシグモイド関係があること、などが判明し、
アポトーシスが無機水銀による腎毒性の指標として有効であることが示された。
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● 前回の歌丸さんの肺気腫の続きです。タバコが肺気腫のリスクファクターである事は
分かっていますが、その機序としては、上記の研究にあるように、Cd=カドミウム
の細胞死誘導=アポトーシスの機序が関係している事は十分考えられます。
● 水銀も同様です。つまりアポトーシスが細胞に起これば、種々の病気が起こるのです。
● 肺気腫は、肺胞レベルの細胞死=アポトーシスであると言う事です。
認知症は、脳細胞の特に記憶に関係する海馬等の脳細胞の細胞死=アポトーシスです。
イタイイタイ病は、腎臓の近位尿細管細胞の細胞死と、骨の細胞死です。
● 現代病の原因の背景が段々と理解できそうです。日本人の大好きなお米は、Cdに
汚染されていますし(汚染地域のお米を他の地域のお米と混ぜていますので、
Cd汚染から逃れる事は出来ません)、又日本人の毛髪の水銀=Hg濃度は
世界一高いと言われます。
● そのうち放射能も世界一と言われるようになるでしょう。
● 前回のブログにも書いたように、アスベスト等の吸入はその他の重金属の蓄積と
自然放射能のRaの濃度が100〜1000万倍に濃縮されている事が証明されています。
● 従ってこの地球に生きている限りは、汚染から完全に逃れる事は出来ませんので、
むしろその排出に努力する事が大切でしょう。
● つまり、解毒=デトックスです。それが健康で長生きするコツでしょう。
アスベストによる悪性中皮腫患者の細胞内の、放射能や重金属の濃縮の様子↓
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