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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和弐年(2020)3月10日(火曜日)弐
通巻6396号
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中国経済は[L]、米国経済は「V」。ならば日本は
典型のリセッション、「U」型回復はなるか?
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すとんと落ちて、そのまま低迷が続くのが中国経済の展望。種々の事由から、習近平の望む「V」字型回復は可能性が薄い。いや、ほとんどない。
財政がすでに圧迫し始めており、輸出不振によるドル不足が回復の足を長く引っ張ることになりそうである。
エンジン役のスマホが低迷しているに加えて、工場の再開が遅れ、出稼ぎ労働者が戻らず、戻っても感染を怖れて出社しない。
二月の中国における新車販売実績だが、トヨタ70%減、ホンダ85%減と悲惨な速報につづき日産も80%減であることが発表された。
フォルクスワーゲンはもっと悪い数字だろう。
連日投資家の肝を冷やしているのがウォール街の株価だ。
米国はウォール街の株価が「大調整期」に入ったと見るべきで、もともと株式は異様に高かったのは自社株買いと高配当で債務超過に陥っていたのである。
ウォール街を牽引したFAGAが、アップル12万人が自宅勤務を誣いられているように、中国経済の沈没に比例して、株価の主導役が果たせないからである。
日本は、GDP速報の修正があって、マイナス6・3ではなくマイナス 7・1%ともっと悪い数字になった。消費税が主因であって台風被害ではない。年明けからの武漢コロナにより、まだ下落が続くだろうが、悪材料出尽くしの見通しが出ればU型の回復も大いにありうる。
□◇み◎○△□や○△□◇ざ◎○△□き△□◇
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◎ 円高と株価暴落で、パニックになった政府・官僚は過剰に反応します。
つまりパニックになるので彼らが嫌がる本物の大々的金融緩和を
するのです。だからV字回復するのです。
◎ 所が余ったお金は、日本には投資先がないので、USAに出稼ぎに
出かけます。貧しいくには労働者が出稼ぎにでますが、金持ちの
日本では、お金が出稼ぎに出ていくのです。
◎ こうして、円安・ドル高の流れとなり、バブルのUSAに日本は
輸出を大々的に増やします。中共からのUSAへの輸出は激減
しますから、日本は大いに漁夫の利を楽しむと言う事です。
これが経済における日米運命共同体というものです。