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NYダウ、一時1000ドル急伸 バイデン氏の躍進で買い
米大統領選 北米
2020/3/5 5:3
ウォール街(ニューヨーク)=AP
【NQNニューヨーク=古江敦子】4日の米株式市場でダウ工業株30種平均は大幅に反発し、米東部時間の15時半現在、前日より約1000ドル高い2万7000ドル前後で推移している。3日の米大統領選の民主党候補争いで中道派のバイデン前副大統領が躍進した。国民皆保険の導入や企業の規制強化を訴える急進左派のサンダース上院議員が候補にならない可能性が高まり、恩恵を受ける医療保険などヘルスケア株を中心に幅広く買われた。
米大統領選の候補を選ぶ予備選・党員集会が集中する3日の「スーパーチューズデー」でバイデン氏が10州で勝利し、4州で勝ったサンダース氏を代議員数でも逆転した。サンダース氏が公約に掲げる国民皆保険が導入されれば民間保険の保険料低下や、医療費削減につながり、業績が悪化するとみられていたヘルスケア株が総じて上昇した。
ダウ平均構成銘柄では医療保険のユナイテッドヘルス・グループ、製薬のファイザーとジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)、ドラッグストアのウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンスの上げが目立つ。
4日に出た米景気指標の良好さも相場を支えた。米民間雇用サービス会社のADPが発表した2月の全米雇用リポートで民間雇用の増加幅が市場予想を上回った。2月の米サプライマネジメント協会(ISM)非製造業景況感指数は前月57.3と1年ぶりの高水準となり、市場予想(55.0)以上だった。新型コロナウイルスによる米景気下振れが懸念されていただけに、株の買い安心感につながった。
米相場は前日に急落した後とあって、割安感や値ごろ感に着目した買いが入りやすい面もある