貨幣観がすべてを決める
From:
三橋貴明(「新」経世済民新聞メルマガ)
2020/1/5, Sun 11:51
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明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。
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『三橋貴明の「新」経世済民新聞』
2020年1月5日
貨幣観がすべてを決める
From 三橋貴明
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【近況】
明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。
三橋経済塾第九期を開講しました。
https://members9.mitsuhashi-keizaijuku.jp/
今回は導入コンテンツとして
「MMTポリティクス〜現代貨幣理論〜」の
第一回から第三回までが視聴可能と
なっています。
https://members9.mitsuhashi-keizaijuku.jp/?page_id=787
是非とも本講義受講前に、
ご覧になっておいてください。
「貨幣」が何か、完璧に分かります。
とにかく、日本(というか世界)には
貨幣について正しい理解をしている人が
ほとんどいない。
最大にして最悪の間違いは、
「貨幣は一種類で、
仮想的な貨幣のプールが造れる」
という、おカネのプール論です。
おカネのプール論を信じてしまうと、
「政府が国債発行でおカネを借りると、
プールの残りのおカネが少なくなり、
金利が上がる」
「中央銀行が国債を買い取り、
おカネを発行すると、
ハイパーインフレーションになる」
という「嘘」に騙されることになります。
そもそも、おカネには「日銀当座預金」
「現金紙幣」「銀行預金」「硬貨」「小切手」
「約束手形」など、複数の種類があります。
種類によって、形(物理形状)を取るおカネ、
取らないおカネがあります。
さらには、我々民間が使えるおカネ、
使えないおカネがあります。
特に、我々が日銀当座預金を使えない
という事実は決定的です。
国債金利が上昇するのが「困る」というならば、
日銀が日銀当座預金を発行し、
銀行から国債を買い取れば話が終わります。
「そんなことをしたら、
ハイパーインフレになる!」
と、無知蒙昧なことをいう人が多いですが、
日銀当座預金がどれだけ増えても、
我々は使えないのですよ。
日銀当座預金を借り入れ、財やサービスを
購入することはできないのです。
財やサービスが買われない状況で、
インフレ率が上がるはずがないでしょ。
日銀当座預金を借り、
財やサービスを購入できるのは、唯一、
政府のみです。
その政府が緊縮財政を継続している以上、
「日銀当座預金の残高と無関係に」
インフレ率は低迷する。
貨幣について正しい知識を得ると、
現在の日本の状況がパーフェクトに
説明できる。
貨幣について間違った認識のままだと、
何が起きているのかわからないため、
誤った経済政策が進む。
全ての肝は、貨幣観なのです。
というわけで、経済塾第九期開催に際し、
事前に「貨幣」について正しい知識を
身に着けて頂くべく、
「MMTポリティクス〜現代貨幣理論〜」を
視聴可能とさせて頂いたのでございます。
それでは、正しい貨幣観に基づく日本唯一の
「経済塾」である、三橋経済塾、
第九期が今月から始まります。
https://members9.mitsuhashi-keizaijuku.jp/
◆週刊実話 連載
「三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』」
第351回 ブレグジットとスコットランド
なお、週刊実話の連載は、以下で
(二週遅れで)お読み頂くことが可能です。
http://wjn.jp/article/category/4/
◆メルマガ 週刊三橋貴明
Vol554 経済成長の「制約」
http://www.mag2.com/m/P0007991.html
経済は「資本」「労働」「技術」「需要」「資源」
の五要素で構成されていますが、唯一、
経済成長の決定的な制約になる可能性が
あるのが「資源」なのです。