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早く来い来い・世界の株価の大暴落。

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MMTが提供してくれる「正確な理解」


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 『三橋貴明の「新」経世済民新聞』

     2019/07/22

From 三橋貴明

今回のスティファニー・ケルトン教授来日と講演、
対談に置ける内容のポイントを
(あえて)ピックアップすると、

1.政府の財政赤字は、政府以外の経済主体にとっての黒字

2.国債発行残高は、政府が支出し、
徴税で回収しなかった貨幣の履歴(歴史的な記録)

3.経済の制約は財政ではなく、
インフレ率(リソース、供給能力)

4.徴税は、国民の支出能力を奪い取る装置。
消費税増税は消費抑制政策

5.経済がバランスしていれば、
財政は赤字でも黒字でも均衡でも良い

6.日本は金融政策で国民の債務を増やすのではなく、
財政政策で国民の所得と自信を増やせ!

になるでしょうか。

無論、上記は我々が長年(十年以上も!)
主張し続けてきたことですが、
とにかく今回よ〜く分かりましたが、
日本のマスコミは「黒船」に弱い。

特に、金髪で美人のアメリカ人経済学者の主張となると、
それなりに報じてくれるわけです
(つまりは、ケルトン教授をお呼びした甲斐が
あったという話でございますが)。

ちなみに、我々は十年以上、「正しい主張」が
受け入れられずにいましたが、
ケルトン教授は二十年超です。
年季が違います。

というわけで、「completely wrong(でたらめ)」な
主流派経済学を否定するためのレトリック、
手法は、なかなか洗練されています。

例えば、MMTの始まりと言える
「ウォーレン・モズラー氏の名刺」の話や、
国民経済を「シンク(水槽)」にたとえる手法は、
見事の一言です。

【Front Japan 桜】ケルトン教授が明かした政府支出と税金の真実(他)
https://youtu.be/ywx-vplOG60

モズラー氏の名刺やシンクは、
早速、チャンネル桜の番組で使ってみました。
いや、これは使える!
あるいは、ケルトン教授は「財政赤字」や
「政府の負債(国の借金)」という言葉を問題視しており、
この点も三橋が以前からやっていた活動であり、共感しました。

具体的には、

「財政赤字⇒国民黒字」

「国の借金⇒貨幣発行残高」

いかがでしょう。
財政赤字は「政府以外の黒字」です。
厳密には「海外」が入っているため、
「国民」は不正確ですが、
その辺りは理解した上で言葉を変更していく。

あるいは、財政赤字とは、自国通貨建て国債しか
発行していない国にとっては、「貨幣発行」に過ぎません。

つまりは、財政赤字の積み重ねである
「国の借金(政府の負債)」は、
過去の貨幣発行の歴史的な履歴に過ぎない。
つまりは、貨幣発行残高。

言葉を考えると同時に、その言葉が表す
概念について「正確に理解」していく。

MMTは、現代の貨幣はもちろん、
経済や財政、政府支出、徴税、国債発行残高等について
「正確な理解」を提供してくれる。

「正確な理解」をするための素晴らしい機会を提供してくれた、
スティファニー・ケルトン教授に改めて感謝の意をささげます。

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