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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)10月27日(土曜日)弐
通巻第5869号
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安部訪中、「競合から協調へ」スタンスを本気で変えたのか?
米国メディアは慎重に批判。「危機にヘッジした」とNYタイムズ
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10月26日、訪中した安部首相は李克強首相と会談し、「競合から協調へ」として握手したが、米中対決という歴史的変化の流れに逆らうかのような日中接近を、米国はいかに総括したか、或る意味、それが問題だろう。
ウォール・ストリートジャーナルは「日本は米国の警戒心を十分に心得ており、米国批判を差し控えたが、日中は『自由貿易』が重要として、トランプの遣り方を引っかけた」と書いた。
同紙はまた日本の代表団に一千名もの財界人が随行したことを問題視している。
NYタイムズはトランプ批判の急先鋒だが、トップ記事は爆弾男の逮捕、サウジ、イエーメン問題で、首相記事の片隅に日中接近のニュースが配置されている。
そして「日本は中国をパートナーだと言って、トランプの移り気な対中政策によって孤立化する状況へのヘッジをかけた。つまり(保護貿易で)孤立したトランプ音対中政策が、日中を接近させたのだ」とあくまでも批判の対象はトランプである。
そのうえで、米国メディアが特筆したのは日本のODAが終わりを告げたこと、シルクロード(一帯一路プロジェクト)への日中の協力が唱われたことに焦点をあてつつ、日中通貨スワップに関しては、意外に小さな扱いである。
しかし一帯一路への日本の協力に関しては、声明文に明確な付帯条件があって、「ルールに則り、透明性のあるプロジェクトへの協力」となっており、諫言すれば、その両方を欠いている中国の遣り方が続く限り、日本の協力はないという意味に取れる。
▽◎◇◎み◇◇▽◎や◇◎◇◇ざ◇◎◇◇き◎◇◇◇
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● 独立するとは、こういう事です。今まで素直ないい子と思っていたわが子が
突然自分の意思で動き始め、親が戸惑う時です。トランプ氏の行動は
Pax Japonicaの未来がある日本とは明らかに異なります。
● 自由と民主主義を否定するUSA/トランプ氏は、もはや日本の今後の生き様とは
全く異なります。それがUSA抜きでTPPを急いだ理由であり、根本的に
思想が異なりつつあることを知ったのです。
● 勿論不倶戴天の敵は中共である事は共通認識ですが、漠然と日本は感じ始めたのです。
つまり、トランプ氏はアジアから手を引き、日本は隣国と直接対面しなくては
ならないと悟ったのです。もはや親父・USAは当てにならないどころか、
● 老化現象で、認知症も入りつつあるUSAを前にして、自立の精神が急に
芽生えたのでしょう。その不安を抑えるための第一歩が日中疑似友好関係
の再構築です。それを分かるように、沖縄県民に説明できなくてはいけません。
● どのように関与しながら、どのように包囲網を築くか。戦略構築は先送りは
出来ないのです。いずれにしろ、とりあえず疑似友好関係で時間を稼ぐか!?
と言う処でしょう。悩める安倍総理の分析でした。
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)10月27日(土曜日)弐
通巻第5869号
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安部訪中、「競合から協調へ」スタンスを本気で変えたのか?
米国メディアは慎重に批判。「危機にヘッジした」とNYタイムズ
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10月26日、訪中した安部首相は李克強首相と会談し、「競合から協調へ」として握手したが、米中対決という歴史的変化の流れに逆らうかのような日中接近を、米国はいかに総括したか、或る意味、それが問題だろう。
ウォール・ストリートジャーナルは「日本は米国の警戒心を十分に心得ており、米国批判を差し控えたが、日中は『自由貿易』が重要として、トランプの遣り方を引っかけた」と書いた。
同紙はまた日本の代表団に一千名もの財界人が随行したことを問題視している。
NYタイムズはトランプ批判の急先鋒だが、トップ記事は爆弾男の逮捕、サウジ、イエーメン問題で、首相記事の片隅に日中接近のニュースが配置されている。
そして「日本は中国をパートナーだと言って、トランプの移り気な対中政策によって孤立化する状況へのヘッジをかけた。つまり(保護貿易で)孤立したトランプ音対中政策が、日中を接近させたのだ」とあくまでも批判の対象はトランプである。
そのうえで、米国メディアが特筆したのは日本のODAが終わりを告げたこと、シルクロード(一帯一路プロジェクト)への日中の協力が唱われたことに焦点をあてつつ、日中通貨スワップに関しては、意外に小さな扱いである。
しかし一帯一路への日本の協力に関しては、声明文に明確な付帯条件があって、「ルールに則り、透明性のあるプロジェクトへの協力」となっており、諫言すれば、その両方を欠いている中国の遣り方が続く限り、日本の協力はないという意味に取れる。
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● 独立するとは、こういう事です。今まで素直ないい子と思っていたわが子が
突然自分の意思で動き始め、親が戸惑う時です。トランプ氏の行動は
Pax Japonicaの未来がある日本とは明らかに異なります。
● 自由と民主主義を否定するUSA/トランプ氏は、もはや日本の今後の生き様とは
全く異なります。それがUSA抜きでTPPを急いだ理由であり、根本的に
思想が異なりつつあることを知ったのです。
● 勿論不倶戴天の敵は中共である事は共通認識ですが、漠然と日本は感じ始めたのです。
つまり、トランプ氏はアジアから手を引き、日本は隣国と直接対面しなくては
ならないと悟ったのです。もはや親父・USAは当てにならないどころか、
● 老化現象で、認知症も入りつつあるUSAを前にして、自立の精神が急に
芽生えたのでしょう。その不安を抑えるための第一歩が日中疑似友好関係
の再構築です。それを分かるように、沖縄県民に説明できなくてはいけません。
● どのように関与しながら、どのように包囲網を築くか。戦略構築は先送りは
出来ないのです。いずれにしろ、とりあえず疑似友好関係で時間を稼ぐか!?
と言う処でしょう。悩める安倍総理の分析でした。