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AC通信:No.678 Andy Chang (2018/1/26)AC論説 No.678 FBI内部の秘密結社
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ヒラリーが起訴されれば蟒蛇(うわばみ)の頭はオバマであることは一目瞭然だ
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FBIの上級幹部が組織がらみでヒラリーの選挙を助けていたことはFBIが国会情報委員会の要請に応じて提出したFBI職員のメールの内容からわかったことである。
FBI(連邦調査局)という政府機関が特権乱用でFISA(外国情報監督法)を申請し、トランプ不利な情報とヒラリーの選挙応援をしたのは明らかな憲法違反で、民主国家アメリカの歴史に無かった大事件である。だが問題はFBIだけでなくもっと上級の秘密命令があったかもしれない。
コーメイFBI長官、マッケィブ(Andrew McCabe)副長官、部下のPeter StrzokとLisa Page法律顧問がヒラリーの選挙応援に関与していた。StrzokとPageの二人は親密な関係があり、二人の交信メールから「ヒラリー当選の保険を作る」ためのアンチトランプ陰謀が発覚したのだった。
アメリカではは毎日新しい衝撃的なニュースが出ている。
セッションズ司法部長はFBIの選挙介入の調査を命令したが、新しい情報がどんどん出て来るので事件の大きさや関係者リストも確定できていない。今回は最近の発展を書くことにした。
●アンチ・トランプの複雑な過程
これまでの過程は実に複雑で簡単に書くのは難しいが、発端はヒラリーが大統領選挙に立候補すると発表したあと、国務長官時代に個人スマホを使って国外から国内の関係機関と機密情報の交信をしていたことが発覚した。
更にヒラリーがクリントン家のサーバーを使っていたこと、サーバーにあった32000通のメールを違法消去したことなどが問題となり、調査が始まった。
オバマを始め民主党はヒラリーに勝たせたい。
司法部やFBIはトランプがヒラリーに勝てるはずがないと判断していた。FBIの職員はヒラリーが次期大統領ならヒラリーに不利な結果は出せない。一部の上級幹部はヒラリー応援に回り、コーメィ長官はFBIがヒラリーを喚問する四日前からヒラリー不起訴の結論をリンチ司法部長に伝えていたことがFBIのメールでわかった。
FBIのPeter StzrokとLisa Pageなど、複数の幹部はヒラリーの金でFusion GPIが英国のChris Steeleを雇って作成した「ロシア文書と呼ぶガセネタ」を使ってFISAの調査を申請し、公然とトランプのロシア疑惑を調査したのだった。メディアはロシア文書のことをSteele Dossierと呼んでいる。
ところが予期に反してトランプが当選した。
トランプ政権になるとヒラリーに加担したFBIが罪に問われる。そこでトランプ就任後もトランプ罷免を画策し、ロシア文書を使ってトランプのロシア癒着を問題視したので、トランプが任命したセッションズ司法長官はマラー元FBI長官を特別検察官に任命した。トランプは一貫してロシア癒着はなかったと主張している。
一方、国会の情報委員会はFBI職員のメール記録の提出を要求し、FBIが提出したメールの解読によってFBI幹部が選挙に介入したことが発覚した。委員会はFBIの選挙介入と関連人物のリストなどを4パージの報告書に作成し、Devin Nunes委員長はこの報告書を機密解除して国会議員に公開すると発表した。
民主党は公開をストップさせようとしている。国会情報委員会は既に4ページの報告書を国会議員全体に公開することを投票し可決してたが、民主党の強い反対があるのでまだ公開していない。
この報告書が公開されればFBI 上級職員の犯罪でFBIの信用もガタ落ちとなるし、マラー特別検察官の調査もガセネタを基にして設置されたと判明すれば信用できなくなる。
●FBIが5万通のメールを消去した?
事件はまだ続く。本月15日、情報委員会のRon Jhonson上院議員はFBIが委員会に提出したメールにStzrokとPageが交わしたメール5万通が含まれていないと発表した。StzrokとPageはヒラリー当選のための保険としてトランプの調査を画策した中心人物である。
これでFBIの誰かによるメール隠しではないかと新たな疑惑が生じた。
要点は紛失したメールの時期が16年12月14日から17年5月17日までとなっていることである。この五か月間にトランプの大統領就任、フリン将軍のロシア疑惑、ハワイトハウスの権力闘争と幹部の更迭、コーメイFBI長官の罷免などが起き、5月18日にマラー氏が特別検察官に任命された。
StzrokとPageの二人のメールが12月から5月17日まで紛失し、マラー氏が検察官に任命された5月18日以降は存在しているのは、この5か月間に彼ら二人のメールにトランプ降ろしに関連する情報があったと考えられる。
22日、司法部はFBIが紛失した5万通のメールは文書保存の手続きの間違いによって紛失した、紛失したメールの修復は出来ないと発表したので疑惑は更に広がった。
FBIが情報を紛失した、しかも修復できないとは誰かの企みと言われてもおかしくない。
オバマ政権時代には、ヒラリーの消去したメールが復旧不能だった。
税務署が消去したメールとディスクも回復不能だった。今回のFBIのメールも回復不能なら疑惑はオバマ政権全体に及ぶ。
23日、Ron Jhonson議員は紛失した5万通のメールの外に、FBI内部には反トランプの秘密結社が存在する、証拠があると発表した。
この発表とは別に、コーメィ長官の助手だったRatcliff 氏はすでに辞表を提出したとFBI長官が発表し、FBIのAndrew McCabe副長官も今年3月に辞職すると発表した。
●蟒蛇(うわばみ)の頭
25日、Daily MailはRyan Saavedra記者の「Head of Snake(蛇の頭)」と題した記事を発表して、オバマが絶対にヒラリーを起訴させない理由を説明した。
ヒラリー国務長官が機密保持のない個人スマホで国務院やホワイトハウスと交信していたことは、ホワイトハウスや国務省が送信者のールアドレスを見ればすぐにわかることである。つまりホワイトハウスも国務院もヒラリーの違法を承知していながら何もしなかったのだ。
しかもヒラリーのメールから受信者のアドレスを見ればホワイトハウスでも同じように個人スマホを使っていたことが判明する。たとえオバマが本名を使っていなくてもヒラリーが機密メールをやり取りする相手がオバマであることは明らかである。
つまりヒラリーがメール事件で起訴されればオバマも罪に問われる。
だからオバマは絶対にヒラリーを起訴させてはならない。コーメィ長官がヒラリーのメール調査でヒラリーを喚問する前から不起訴と決定していた理由はリンチ司法部長からオバマまで遡ることが出来るのである。
ヒラリーが起訴されれば蟒蛇(うわばみ)の頭はオバマであることは一目瞭然である。FBIがヒラリーを不起訴とし、トランプのロシア疑惑を調査した事件はオバマまで遡ることが出来る。これはFBIだけでなくオバマ政権全体に関わる大スキャンダルである。
(アンディ・チャン氏は在米評論家)
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)貴誌5593号(1月25日)でトランプ大統領がダボスへ乗り込んで、話題の中心となった由ですが、この会議に毎回出ているジョージ・ソロスは欠席したのでしょうか?
(HI生、沼津)
(宮崎正弘のコメント)ジョージ・ソロスはトランプが帰国するのとすれ違いにダボスに入り、28日に演壇に立って、「トランプが如何に吠えようとも2021年にはアメリカは変わる。なぜって? 2018年の中間選挙は民主党が『地滑り勝利』を収めるからさ」などと言いたい放題の発言をしています。
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● 既に武人時代の様相を呈している、USAの裏事情。まだ武力が伴っていないのみです。
やがてその武力も登場するのです。天王山は2046年前後。歴史の転換期です。
● 上記ソロスの発言は、中間選挙の前に、俺が空売りで株を大暴落させて、トランプ
人気を吹き飛ばしてやる”と云っているのでしょう。
先日の私の予想に近いと云えます。