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Channel: 歴史と経済と医療の未来予測・歴史経済波動学
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経済の波は複数あり・ファンダメンタルズのみでは博徒にはなれません

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ストラテジーブレティン(190号)
不思議の国からの帰還、2018年(要旨)

2017年日経平均株価は世界最長とみられる16連騰を記録、またバブル後下落幅の半値戻
しを達成した。テクニカル的には日本の株式市場が新次元に入った可能性が濃厚である。
ではファンダメンタルズはどうか。

当社は不思議の国からの帰還が始まったと考えている。ここ10数年間の日本は、水(資本)
が下流から上流に向かって流れているのに、皆がそれを当たり前と思っている不思議の国
であった。おかげで本来灌漑され肥沃なはずの平野が枯れ野となり、他方では上流のダムの
中には利用されない水が満々とたまっている。下流の枯れ野の生活にくたびれ果てた人々
は、ここは見込みのない宿命の不毛地だと思い込み諦めている。しかし国民金融資産の7割
が利息ゼロの現預金として退蔵され、配当2%、益回り7%の株式から資金流出が続く、と
いう不思議の国からの帰還が今、始まりつつある。ようやくアベノミクスの成果により、ダ
ムに貯水された膨大な水が堰を切ったように流れ出し下流を潤す正常化が始まりつつある。
米国並みの株式・投信7割、現預金2割という正常な国に戻る大資本移動を引き起こし、
株式需給を激変させるだろう。

この正常化を正当化する条件が、熟柿のように整っている。日本企業の収益力は、日本企業
の世界新環境(地政学、新技術と産業革命、グローバリゼーション)に完全に適合するビジネ
スモデルの完成により、歴史的に高まっている。

世界同時好況、史上最高値更新中の世界株高は中国のハイテク爆投資により加速されつつある。
豊かになったアジア中産階級が高品質日本に向かって群れを成して訪れている。
少子高齢化に対する心配とは裏腹に労働需給は超ひっ迫の様相を示し始めた。
不思議の国の下でのデフレ継続、総悲観大合唱が終わろうとしている。

日経平均が他国のように市場最高値を目指すシナリオは、至極当然になってき
た。2018年は潮目の大転換の年となり、日経平均のフェアバリュー(3~4万円)の下限、3
万円をうかがうと想定される。

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株式会社武者リサーチ
〒105-0021
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TEL:03-5408-6818 FAX:03-5408-6819
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● このように日本は、多大な資金を内部留保して、くる大ジャンプに備えていることは
  武者さんの分析からも分かります。このようにマクロ経済はミクロとは異なります。

● パンお値段が少し上がり一部の庶民が苦しくなったというのは、ミクロ経済学であり、
  ちょっと上がったくらいでは、所詮政府の政策に反映させられるものではありません。
  共産党の政策には反映されますが、所詮誰も相手にしない政党です。

● 武者さんは、株式投資は向かないようです。しかしファンダメンタルズを分析する
  能力は最高です。つまり2013年のアベノミクスからの巨大な経済の流れを
  とらえてはいますが、株価は更に平均5年㌟がありますから、

● 彼の言うイケイケドンドンは、やがて来る大暴落でボディーブローを食いますから
  予想はほどほどにすべきです。又はすべきではないでしょう。

● 株価の暴落は、2015年の暴落後の最低値の前後と2011年の最高値の前後の間と思われます。
  このように大きな開きがあるのは、予想できない因子が沢山あるからです。

  1⃣ 大株主がパニック売りをして、大暴落させるかどうか? 特に海外性が空売りで
    ぼろ儲けを企む場合は、2011年の最高値前後まで下がることはあり得ます。
 
  2⃣ 暴落開始後の、日銀や政府の発言が、市場に安心感を当たえるかどうか、逆に
    更に冷や水を浴びせるかどうかにもかかっています。

  3⃣ 最も大切なのは、暴落後の日銀の追加緩和の発言と時期です。これらのタイミングは
    個人の情報では分かり様がありませんから、予測の幅は広くなります。

  4⃣ 意図的に大暴落を待ってから、わざとゆっくり追加金融緩和を発表して、
    一部のインサイダーを潤わせることもありえ得ます。
    この場合は、2011年の最高値の前後があり得ます。

  5⃣ 逆にpanicになった政府が大手の投資機関に買い支えをお願いする事もあり得るでしょう。
    この場合は、2015年の暴落後の最安値前後と予想できます。

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