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書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIEW 宮崎正弘
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西欧の社会主義政党はとうの昔に共産主義と訣別している
ところが、日本では珍妙な主張がまかりとおり、共産党が残存している
♪
福富健一『共産主義の誤謬』(中欧公論新社)
@@@@@@@@@@@@@@@@@
日本共産党というのは世界の自由主義先進国においては存在すること自体が珍しい政党である。ところが、2017年3月18日時点で、日本共産党は衆議院で21議席を占めている。
コミンテルンの日本支部として生まれ、数々の武装闘争、火焔瓶、戦後はGHQの保護を受けて暗躍し続け、凶暴な事件を引き起こしたが、路線を転換するや平和護憲運動とかの珍妙な論理をでっちあげて、左翼労働組合、教員組合、マスコミ、そして司法界に浸透した。
昨今の『安保法制』、『共謀罪』反対運動も、表立たないが、運動の中核にいるのは彼らだ。
なぜ、こんなことになったのか。戦後政治のトータルな誤謬の結果だが、憲政上、合法的に存在している以上、このフランケンシュタイン的組織は危険である。しかし、なにが彼らの思想の根底にあるのかを、ここで改めて見極めておく必要があるだろう。
本書はオルテガの箴言から始まる。
「自分の観念の分限を守るようおのれを訓練することができないならば、人間は自分のわがまま勝ってに身をまかし、自分を喪失していくであろう(中略)。自分だけで存在していると信じているとすれば、(中略)自分である以前に、妖怪じみた、幻影的な、想像上の存在物になってしまうであろう」(ホセ・オルデガ・イ・ガセット著、井上正訳『体系としての歴史』、白水社)。
マルクスは人間の歴史が封建社会から資本主義社会を経て、プロレタリア革命がおこり、共産主義社会に最終的に移行するなどとノストラダムスのような予言をした。
「ところが日本では、天皇制という封建社会が残っている。よって共産党は、天皇制を転覆するブルジョア革命を行い、その後、社会主義革命によってプロレタリアートと農民の独裁を実現する」とした二段階革命論が論壇の一翼をしめ、共産党も主張した。
講座派の『日本資本主義発達史講座』(岩波書店)には次のような文言が並んでいる。
「明治維新は、直ちにブルジョア革命――有産者団の政権掌握――を意味し得はしなかった。だが、それはその本質において旧封建的生産関係に対して、資本家的生産関係の支配的展開への、したがってまた、旧封建的支配者に対して、資本家および『資本家的』地主の支配権確立への端緒を形成したところの、画期的社会変革であった」
この文章は大江健三郎より下手な作文で、よほど頭の悪い人が書いたのだろう、自分で何を言っているのか咀嚼さえされておらず、しかし、この程度の作文でカクメイに走った一群の人たちがいたことは悲哀である。
安保条約の条文も読まないで60年安保反対を言っていた若者たちの時代的熱狂に通底する心情はほのかに感じられるにせよ、消化不良をおこしそうだ。誰が書いたのか、調べると羽仁五郎だった。さもありなん。
さて、日本共産党は西側先進国において存在することさえ奇妙とされる。
ドイツでは共産党は憲法違反として存在が認められていない。たとえ合法的存在としてあっても、フランスや米国のように、誰も注目しないミニ政党だからである。自由主義諸国には結社の自由が認められているから、台湾にも「共産党」がある。むろん、支持者は僅少、議席はない。
イタリア共産党は社会民主主義政党に変質したが、ソ連崩壊後に消滅した。英国では政治から排除され、フランス共産党は衰亡の危機にある。
なぜ欧米で共産党は消滅したのか、福富氏は言う。
「日本と違い共産主義政党が消滅した」(中略)大きな原因は「欧米の社会主義政党は『フランクフルト宣言』や『オスロ宣言』で明確に共産主義を拒否したからである」
日本のメディアが熱心には伝えなかった『フランクフルト宣言』(1951年)には、
「共産主義は、一党の独裁制を確立するだけの目的」しかなく、また「国際共産主義は軍国的官僚制と恐怖警察制度に基盤をおいている」と明言しているのである。
また社会主義インターの「オスロ宣言」(1962年)は、
「共産主義は単なる社会的、政治的、また経済的制度ではなく、自己の唱えるところが絶対的に正しいと主張し、かつ全世界に拡大せんと懸命になっている一種の教義である」と断言し、「共産主義諸国はもっとも激烈な反植民地主義のことばを使っているが、数千万の人々を奴隷としてきている」とソ連、中国を非難しているのである。
とどのつまり、福富氏が結論することは、「西欧の社会主義政党は、共産主義の『思想』そのものを『教義』であり人間の『自由を否定』し」ているのであって、「人類社会と矛盾する思想を排除しようとしている点が日本と異なっている」とする。
政治思想史の再学習となるので有益な書物である。
////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////
● 学問というのは、そもそも分析が主体ですから、ある程度の時代の経過とその
情報が蓄積された段階でしか分析できません。従ってこのような本が
出た段階ですでに古典ということになります。新薬でも同じです。
● 科学的な態度を養成するには、勿論過去に関する知識は重要で、その土台の上でしか
未来は見えませんから(波は過去現在未来と連続する為、我々の遺伝子も同様)
必要と言えますが、しかしそれのみでは未来や現在を的確には示せません。
● 過去は共産主義は、ソ連の一時期や、又実際中国では成功しているのであり、USAにおいてさえも
昔は泡沫候補であった社会主義者≒共産主義者候補は今回は、まさにクリントン氏を
脅かす台風の目であったことを忘れています。
● 排外主義と独裁を醸し出す、ヨーロッパの右派候補や、現実に政権を握った独裁的人物
トランプ氏の当選を全く見逃しています。昔の共産主義の独裁主義を非難しながら
資本主義的独裁と世界への混乱の輸出と虐殺を行いながら、
● 自由と民主主義の為とうそぶく、自らを反省できない資本主義的傲慢さを見ずして、
過去の失敗した共産主義だけを否定するのは、片手落ちというものです。
● 共産主義者が時代の変遷を読み間違い、体制の何たるかを理解しないまま、教条主義に
陥り崩壊してゆく様は、なるほどその通りですが、同時に現中共が独裁主義の
共産主義であり、それに尻を振ってご機嫌伺いをしているのは、どこの
● 人たちでしょうか? トランプ氏の対中国強硬発言は、すでに姿を隠し、自国の共産主義者を
嫌う人たちが、中共お参りを行いご機嫌うかがっているのは、醜いを通し越して、
自分がダブルスタンダードであることさえも自覚もしていないのです。
● 金の為なら、何でもする金亡者と言えます。うそを土台にしながら中東を侵略して
反省もせずに、その復讐のテロにうろたえながら、独裁的排外的右派の時代が
近づいていることを、左右とも全く見逃しています。
● マルクスの言わんとしたことは、金亡者の資本主義体制の初期の分析で、人類の理想の
制度ではないと言い、それに代わる独裁≒労働者独裁の時代が来ると予言したのみです。
それを良く咀嚼もせずに革命に応用したのが、教条主義者です。
実際は単なる武人独裁国家ですが・・。
● 全ての存在に意味があるように、一寸の虫にも五分の魂なのです。USA・大西洋先進資本主義
においては、確かに成功しなかったが、しかしロシアや中国では成功したのです。
それを見逃してはいけません。
● 中東やアフリカや世界を見れば分かるように、世界の国々は、自国の都合≒歴史の必然による
体制があるのであり、先進先輩・USA並大西洋資本主義の為に世界はあるのではないのです。
● 時代は移り行くと同時に、USA・大西洋先進資本主義も変わりゆくのです。その為の
教育としての、平家物語は最高と言えましょう。村山節氏の1600年東西文明
移行説、私の30年x3³説(数理経済歴史波動説)、インドの哲学者
● サーカー氏の社会循環論などを知れば、西欧の共産主義の台頭とその崩壊は、単なる
歴史の一齣でしかなく、やがてそれが再び芽を吹き返すということが見えなくては
本当の歴史学者とは言えません。単なる一思想の愛好者と言えましょう。
● 今歴史はトランプ氏の誕生に見るまでもなく、USA・大西洋先進資本主義の限界と
黄昏と大崩壊、文明の東洋の移行に伴う、東洋の勃興と世界の大混乱の
流れが読めなくてはいけません。
● USA・大西洋先進資本主義が、わずかな過激派のテロにも打ち勝てないのです。それに
対抗するということで、変質した資本主義は崩壊するのです。実際は寿命が
来たことによるのですが、今までの学者にはその寿命=
● 数理・30x3³という数字が見えなかったのです。だからマルクスは時代を早まり、
西欧の革命は、2046年前後っであるのに、今にも革命が来るような錯覚に
陥ったのです。実際はマルクスは革命には時期必要と認識していて、
● すぐにも革命は来るとは言っていなかったのですが、それを単にロシアに応用して
成功したので、世界の共産主義者は興奮したのです。歴史の流れを
見ても分かるように、共産主義は西欧では一敗であるが、
● ロシアの一時期や中国では一勝なのです。特に中国での一勝は、アジアの勃興という
観点と東西文明移行時期という観点と、西欧文明の大崩壊の時期と重なると
いうことと、中東が民主主義どころか歴史に逆行しているように
● 見える混乱からみて、中国での一勝は非常に重要な歴史的意義があると言えます。
日本の体制には勿論今の日本共産党は合いませんが、しかし
一寸の虫にも五分の魂、その存在意義は見なくてはいけません。
● 多様性のある日本では、負け犬でも生きていゆけるのがその特徴です。
また権力の監視を行う、真面目な真の野党が存在しないことが
共産党の存在を許しているのです。
● 勿論共産党の役割は、来世紀に入るとはっきりしますが、現在は多くの国民が権力に
盲従する性格ということが、逆に言えば、極左の共産党の存在を齎すのです。
● 戦後USA進駐軍が日本の巷で乱暴狼藉を働いても、目の前で犯罪やレイプが行われても
一般の日本人は全くそれに正義感を働かせず、こそこそとしていたのは現実です。
沖縄でも同様です。国家たるものがそれにも文句の一つも言えない
情けない国家なのです。今は少しは良くなりつつあるが・・。
● その時に月光仮面が颯爽と登場して、彼ら傲慢な米兵を殴り倒したのです。その人とは
日本の軍人教育を受けた、在日の大山倍達です。
● このようなお上に絶対服従の国民では、本当の正義を掲げ、権力を規制し、弱きものを
助ける風土は起こり様もありません。慰安婦問題や南京虐殺をでっち上げても
それを許すどころか、公然と外国政府に加担する共産主義が付け入る
● 余地があるのです。その自らの不甲斐なさを見ずして、西欧で共産主義が崩壊したから
日共もだめだとかの議論は、まさに今でも西欧しか模範に出来ない知識人の
だらしなさを示します。当の西欧が崩壊しつつあるのがみえないのです。
● 右も左も、日本の知識人は、自らの頭で考えることが出来ないのでしょう。
不甲斐ないのですが、しかし急激に態度や行動や考えが変わる≒豹変することが
あるのも日本人ですから、今後はそれに期待するしかないようです。
● 誰かが言ったように、東京にミサイルが撃ち込まれなければ、日本人は寝覚めない
というのが、本当かもしれません。
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西欧の社会主義政党はとうの昔に共産主義と訣別している
ところが、日本では珍妙な主張がまかりとおり、共産党が残存している
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福富健一『共産主義の誤謬』(中欧公論新社)
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日本共産党というのは世界の自由主義先進国においては存在すること自体が珍しい政党である。ところが、2017年3月18日時点で、日本共産党は衆議院で21議席を占めている。
コミンテルンの日本支部として生まれ、数々の武装闘争、火焔瓶、戦後はGHQの保護を受けて暗躍し続け、凶暴な事件を引き起こしたが、路線を転換するや平和護憲運動とかの珍妙な論理をでっちあげて、左翼労働組合、教員組合、マスコミ、そして司法界に浸透した。
昨今の『安保法制』、『共謀罪』反対運動も、表立たないが、運動の中核にいるのは彼らだ。
なぜ、こんなことになったのか。戦後政治のトータルな誤謬の結果だが、憲政上、合法的に存在している以上、このフランケンシュタイン的組織は危険である。しかし、なにが彼らの思想の根底にあるのかを、ここで改めて見極めておく必要があるだろう。
本書はオルテガの箴言から始まる。
「自分の観念の分限を守るようおのれを訓練することができないならば、人間は自分のわがまま勝ってに身をまかし、自分を喪失していくであろう(中略)。自分だけで存在していると信じているとすれば、(中略)自分である以前に、妖怪じみた、幻影的な、想像上の存在物になってしまうであろう」(ホセ・オルデガ・イ・ガセット著、井上正訳『体系としての歴史』、白水社)。
マルクスは人間の歴史が封建社会から資本主義社会を経て、プロレタリア革命がおこり、共産主義社会に最終的に移行するなどとノストラダムスのような予言をした。
「ところが日本では、天皇制という封建社会が残っている。よって共産党は、天皇制を転覆するブルジョア革命を行い、その後、社会主義革命によってプロレタリアートと農民の独裁を実現する」とした二段階革命論が論壇の一翼をしめ、共産党も主張した。
講座派の『日本資本主義発達史講座』(岩波書店)には次のような文言が並んでいる。
「明治維新は、直ちにブルジョア革命――有産者団の政権掌握――を意味し得はしなかった。だが、それはその本質において旧封建的生産関係に対して、資本家的生産関係の支配的展開への、したがってまた、旧封建的支配者に対して、資本家および『資本家的』地主の支配権確立への端緒を形成したところの、画期的社会変革であった」
この文章は大江健三郎より下手な作文で、よほど頭の悪い人が書いたのだろう、自分で何を言っているのか咀嚼さえされておらず、しかし、この程度の作文でカクメイに走った一群の人たちがいたことは悲哀である。
安保条約の条文も読まないで60年安保反対を言っていた若者たちの時代的熱狂に通底する心情はほのかに感じられるにせよ、消化不良をおこしそうだ。誰が書いたのか、調べると羽仁五郎だった。さもありなん。
さて、日本共産党は西側先進国において存在することさえ奇妙とされる。
ドイツでは共産党は憲法違反として存在が認められていない。たとえ合法的存在としてあっても、フランスや米国のように、誰も注目しないミニ政党だからである。自由主義諸国には結社の自由が認められているから、台湾にも「共産党」がある。むろん、支持者は僅少、議席はない。
イタリア共産党は社会民主主義政党に変質したが、ソ連崩壊後に消滅した。英国では政治から排除され、フランス共産党は衰亡の危機にある。
なぜ欧米で共産党は消滅したのか、福富氏は言う。
「日本と違い共産主義政党が消滅した」(中略)大きな原因は「欧米の社会主義政党は『フランクフルト宣言』や『オスロ宣言』で明確に共産主義を拒否したからである」
日本のメディアが熱心には伝えなかった『フランクフルト宣言』(1951年)には、
「共産主義は、一党の独裁制を確立するだけの目的」しかなく、また「国際共産主義は軍国的官僚制と恐怖警察制度に基盤をおいている」と明言しているのである。
また社会主義インターの「オスロ宣言」(1962年)は、
「共産主義は単なる社会的、政治的、また経済的制度ではなく、自己の唱えるところが絶対的に正しいと主張し、かつ全世界に拡大せんと懸命になっている一種の教義である」と断言し、「共産主義諸国はもっとも激烈な反植民地主義のことばを使っているが、数千万の人々を奴隷としてきている」とソ連、中国を非難しているのである。
とどのつまり、福富氏が結論することは、「西欧の社会主義政党は、共産主義の『思想』そのものを『教義』であり人間の『自由を否定』し」ているのであって、「人類社会と矛盾する思想を排除しようとしている点が日本と異なっている」とする。
政治思想史の再学習となるので有益な書物である。
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● 学問というのは、そもそも分析が主体ですから、ある程度の時代の経過とその
情報が蓄積された段階でしか分析できません。従ってこのような本が
出た段階ですでに古典ということになります。新薬でも同じです。
● 科学的な態度を養成するには、勿論過去に関する知識は重要で、その土台の上でしか
未来は見えませんから(波は過去現在未来と連続する為、我々の遺伝子も同様)
必要と言えますが、しかしそれのみでは未来や現在を的確には示せません。
● 過去は共産主義は、ソ連の一時期や、又実際中国では成功しているのであり、USAにおいてさえも
昔は泡沫候補であった社会主義者≒共産主義者候補は今回は、まさにクリントン氏を
脅かす台風の目であったことを忘れています。
● 排外主義と独裁を醸し出す、ヨーロッパの右派候補や、現実に政権を握った独裁的人物
トランプ氏の当選を全く見逃しています。昔の共産主義の独裁主義を非難しながら
資本主義的独裁と世界への混乱の輸出と虐殺を行いながら、
● 自由と民主主義の為とうそぶく、自らを反省できない資本主義的傲慢さを見ずして、
過去の失敗した共産主義だけを否定するのは、片手落ちというものです。
● 共産主義者が時代の変遷を読み間違い、体制の何たるかを理解しないまま、教条主義に
陥り崩壊してゆく様は、なるほどその通りですが、同時に現中共が独裁主義の
共産主義であり、それに尻を振ってご機嫌伺いをしているのは、どこの
● 人たちでしょうか? トランプ氏の対中国強硬発言は、すでに姿を隠し、自国の共産主義者を
嫌う人たちが、中共お参りを行いご機嫌うかがっているのは、醜いを通し越して、
自分がダブルスタンダードであることさえも自覚もしていないのです。
● 金の為なら、何でもする金亡者と言えます。うそを土台にしながら中東を侵略して
反省もせずに、その復讐のテロにうろたえながら、独裁的排外的右派の時代が
近づいていることを、左右とも全く見逃しています。
● マルクスの言わんとしたことは、金亡者の資本主義体制の初期の分析で、人類の理想の
制度ではないと言い、それに代わる独裁≒労働者独裁の時代が来ると予言したのみです。
それを良く咀嚼もせずに革命に応用したのが、教条主義者です。
実際は単なる武人独裁国家ですが・・。
● 全ての存在に意味があるように、一寸の虫にも五分の魂なのです。USA・大西洋先進資本主義
においては、確かに成功しなかったが、しかしロシアや中国では成功したのです。
それを見逃してはいけません。
● 中東やアフリカや世界を見れば分かるように、世界の国々は、自国の都合≒歴史の必然による
体制があるのであり、先進先輩・USA並大西洋資本主義の為に世界はあるのではないのです。
● 時代は移り行くと同時に、USA・大西洋先進資本主義も変わりゆくのです。その為の
教育としての、平家物語は最高と言えましょう。村山節氏の1600年東西文明
移行説、私の30年x3³説(数理経済歴史波動説)、インドの哲学者
● サーカー氏の社会循環論などを知れば、西欧の共産主義の台頭とその崩壊は、単なる
歴史の一齣でしかなく、やがてそれが再び芽を吹き返すということが見えなくては
本当の歴史学者とは言えません。単なる一思想の愛好者と言えましょう。
● 今歴史はトランプ氏の誕生に見るまでもなく、USA・大西洋先進資本主義の限界と
黄昏と大崩壊、文明の東洋の移行に伴う、東洋の勃興と世界の大混乱の
流れが読めなくてはいけません。
● USA・大西洋先進資本主義が、わずかな過激派のテロにも打ち勝てないのです。それに
対抗するということで、変質した資本主義は崩壊するのです。実際は寿命が
来たことによるのですが、今までの学者にはその寿命=
● 数理・30x3³という数字が見えなかったのです。だからマルクスは時代を早まり、
西欧の革命は、2046年前後っであるのに、今にも革命が来るような錯覚に
陥ったのです。実際はマルクスは革命には時期必要と認識していて、
● すぐにも革命は来るとは言っていなかったのですが、それを単にロシアに応用して
成功したので、世界の共産主義者は興奮したのです。歴史の流れを
見ても分かるように、共産主義は西欧では一敗であるが、
● ロシアの一時期や中国では一勝なのです。特に中国での一勝は、アジアの勃興という
観点と東西文明移行時期という観点と、西欧文明の大崩壊の時期と重なると
いうことと、中東が民主主義どころか歴史に逆行しているように
● 見える混乱からみて、中国での一勝は非常に重要な歴史的意義があると言えます。
日本の体制には勿論今の日本共産党は合いませんが、しかし
一寸の虫にも五分の魂、その存在意義は見なくてはいけません。
● 多様性のある日本では、負け犬でも生きていゆけるのがその特徴です。
また権力の監視を行う、真面目な真の野党が存在しないことが
共産党の存在を許しているのです。
● 勿論共産党の役割は、来世紀に入るとはっきりしますが、現在は多くの国民が権力に
盲従する性格ということが、逆に言えば、極左の共産党の存在を齎すのです。
● 戦後USA進駐軍が日本の巷で乱暴狼藉を働いても、目の前で犯罪やレイプが行われても
一般の日本人は全くそれに正義感を働かせず、こそこそとしていたのは現実です。
沖縄でも同様です。国家たるものがそれにも文句の一つも言えない
情けない国家なのです。今は少しは良くなりつつあるが・・。
● その時に月光仮面が颯爽と登場して、彼ら傲慢な米兵を殴り倒したのです。その人とは
日本の軍人教育を受けた、在日の大山倍達です。
● このようなお上に絶対服従の国民では、本当の正義を掲げ、権力を規制し、弱きものを
助ける風土は起こり様もありません。慰安婦問題や南京虐殺をでっち上げても
それを許すどころか、公然と外国政府に加担する共産主義が付け入る
● 余地があるのです。その自らの不甲斐なさを見ずして、西欧で共産主義が崩壊したから
日共もだめだとかの議論は、まさに今でも西欧しか模範に出来ない知識人の
だらしなさを示します。当の西欧が崩壊しつつあるのがみえないのです。
● 右も左も、日本の知識人は、自らの頭で考えることが出来ないのでしょう。
不甲斐ないのですが、しかし急激に態度や行動や考えが変わる≒豹変することが
あるのも日本人ですから、今後はそれに期待するしかないようです。
● 誰かが言ったように、東京にミサイルが撃ち込まれなければ、日本人は寝覚めない
というのが、本当かもしれません。