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疑わしきは課税できず 「女神」連勝、窮地の当局 税金考(4) 2015/6/5 2:00
弁護士の宮崎裕子氏(63)は今日も法廷でほほ笑んだ。3月25日の東京高裁。傍聴席の最後列に座り、判決を静かに聞いた。
「控訴を棄却する」。東京国税局から約3995億円の申告漏れを指摘された日本IBMの持ち株会社が約1200億円の課税処分取り消しを求めて争った控訴審で国に勝った。
ホンダの代理人としても海外子会社の利益算定を巡り国税と争い地裁と高裁で連勝した。ハーバード・ロースクールや世界銀行で国際税務の知識を磨き実務は30年以上。国に勝ちを重ねる最強の女神を税務の世界で知らぬ者はいない。
■不敗神話が崩壊
日本IBMの持ち株会社の設立は2002年。持ち株会社は米IBMから日本IBM株を購入したうえで、購入額よりも安く日本IBM自身に転売し約4千億円の損失を出した。そのうえで08年に連結納税を採用。グループ全体の損失として日本IBMの黒字と相殺し、法人税額を圧縮した。
「赤字を積み上げたうえで連結納税で黒字と相殺する取引は税逃れ目的だ」。国税は追徴課税したがIBM側は「個々の取引は経営上必要と判断したためで税逃れを狙ったわけではない」と主張。国税庁は敗れた。❶IBM関係者は「国税の攻め方が甘かった。米本社に英語で直接問いただすチャンスもあったが彼らは消極的だった」と一蹴する。
元検事の弁護士、黒沢基弘氏(46)は❷「国税の不敗神話は崩壊した」と話す。税務訴訟の国側代理人を長く務めた黒沢氏は「グローバル化が深化した00年代半ばが転機だった」という。
その象徴は消費者金融の武富士(現在は更生会社TFK)創業者の長男を巡る訴訟だ。東京国税局は05年、個人では最高の約1330億円を追徴課税したが11年に最高裁判決で敗訴が確定。利子分も含め約2千億円の還付を迫られた。
裁判長の須藤正彦氏(72)が異色の補足意見を付けた。法の盲点をつく国際的な節税策を「著しい不公平感を免れない」と批判しつつ
❸「厳格な法解釈が求められる以上、課税取り消しはやむを得ない」と結んだ。弁護士に戻った須藤氏は語る。
「『けしからん』では課税できない。税逃れは法改正で防ぐしかない」
❹グローバル化に対応する国税当局の取り組みはまだ暗中模索の段階だ。
■回収実績ゼロ
税務行政執行共助条約。政府は11年にこんな国際条約に署名した。世界約40カ国に税金滞納者の資産徴収を依頼できるようになった。だが、回収実績はゼロだ。 ❺国税庁担当者は「2国間のルール整備が必要で時間がかかる」と語るがそもそも徴収共助に参加しないタックスヘイブン(租税回避地)の国・地域も目立つ。
長年の法廷での戦いを通じ宮崎氏が国税庁に抱いた懸念がある。 ❻「『悪い税逃れだ』とカネの流れを追うあまり、課税の法的根拠がどこかという厳密な検証が弱いケースがある」
疑わしきは課税できず。グローバル化の大波は税当局に原点への回帰を迫る。=この項おわり
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● ここでも見られるのは高級官僚の怠慢≒知恵者の怠慢です。この怠慢が富裕者の時代の
相対的知恵者の時代(敗戦後から西欧先進資本主義の終わりまで)の全般にわたって
続くなら、大いなる日本の国益の喪失となります。
● グローバル化の時代、悪知恵を働かすものは、税逃れをするものだけでなく、おいこら”
で済ましてきた官僚も悪知恵の代表ですが、海外からもベテランの悪知恵者が
日本の法の盲点を狙って、続々とやってくるのです。
● お隣には、ヤクザ的悪知恵者の中韓朝、西欧からはベテランの詐欺師たちが、日本の
欠陥を狙って来るのです。特に2046年から2138年までの最後の日本の資本主義
の波動の時代は、金の為には何でもする輩が、国をも食い荒らすでしょう。
● 今の先進資本主義国の様に、移民や福祉寄生虫やタックスヘイブンを使った富裕層など
ありとあらゆる勢力が、老化した国のシステムを狙って,細菌・ウイルスの
ように侵入してくるのです。
● 清帝国も、英国のアヘン侵略でガタガタになりながら、崩壊しました。そうならないように
今から高級官僚の努力が要求されます。しかし、上記に見られるように、国際化に
遅れた高級官僚の世界は問題だらけです。
● お上に言われるとおとなしくなる、日本の今までの国民の我慢の上に怠惰の胡坐を組んできた、
官僚に変身は出来るのだろうか? 法律の条文を曖昧にして、後は適当な裁量で
裁いてきた、オイコラ”のやり方は、だれでも犯罪者に出来るものです。
● お隣の国の擬態資本主義国の様に、法律があっても機能しないのでは、自由と民主主義の
近代資本主義としては成熟が足りません。至急改善が望まれます。
● あえて日本資本主義の成熟の遅れを歴史的に俯瞰すれば、少しは同情の余地もありますが、
しかし、やがて来る先進資本主義国の大崩壊と世界戦国時代の混乱を予想すれば、
大至急の改善が望まれます。時は待ってくれないのです。
● 歴史上の同情とは、
❶ 近代資本主義は西欧から起こり、100年先輩は彼らであること。
❷ 西欧後進の独伊はその中でもまれて、先進資本主義国の知恵を共有し易い事。
❸ 言葉の壁も上記にあるように、つまり英語で追及のできない官僚の頼りなさも
彼らの後進性の理由付けには使えます。
❹ 更には、戦争で負けた卑屈さが、更に遅れをもたらしたとも言えます。
一億層国民懺悔で、全て私が悪いのです”鬱となった精神状態は他人に支配されるのには
最高の精神状態です。鬱では勉強も十分出来ません。
● しかしだからこそ、知恵者の頑張りと活躍が望まれるのです。
● 金持ちの老人のお金は、子供たちでなく、お隣のヤクザや、詐欺師や、遺産相続税と言う名で
国家≒世界支配層等が、虎視眈々と狙っているのです。今から法を確実に整備して、
最後の老後(2046~2138年)を豊かに送るには、知恵者の努力も必要なのです。
● 真の知恵者の愛国者の登場が望まれているのです。黒田武士だけでは不十分なのです。