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★ http://www.sankei.com/world/news/141126/wor1411260002-n1.html
【プラユット政権考】
中国にすり寄るタイ暫定政権 駐タイ日本企業は大丈夫か
11月9日、APEC首脳会議出席のため訪れた北京で、習近平国家主席と握手するプラユット首相(AP)
タイ暫定政権のプラユット首相(前タイ陸軍司令官)が、外交活動を本格始動した。北京やミャンマーでの国際会議に相次ぎ参加したほか、日本訪問も予定しているという。欧米諸国が軍事政権へ冷たい対応をとる中、中国はタイを懐柔する姿勢を強めており、中タイは急接近しているもようだ。日本企業はタイに多く進出しており、高速鉄道輸出など大型インフラ案件にも期待を寄せているだけに、日本政府の対応が注目されている。
プラユット氏は9日、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議出席のため訪れた北京で、習近平国家主席や李克強首相と相次いで会談し、中国雲南省からラオス、タイを結ぶ鉄道建設への協力などを表明した。
習氏は「両国の全面的な戦略パートナーシップを深めていきたい」と述べ、同鉄道などタイでのインフラ開発への協力や、中国企業によるタイへの直接投資拡大の考えを示した。これにプラユット氏は、中国が目指す「シルクロード経済ベルト」や「21世紀の海上シルクロード」に言及し、関係強化への期待で応じた。
タイでは、インラック前首相の兄で、以前の軍事クーデーターで事実上の国外逃亡を続けるタクシン元首相が、中国との経済関係強化を主導してきた。一方、タクシン氏を警戒する軍部は、中国と一定の距離を保ってきた。国境を接するミャンマーやカンボジアが中国へ軍事的に依存してきた状況も、タイの軍部と中国との微妙な関係を作り出してきた。
だが、5月のクーデーター後、米国がタイへの軍事協力を中止するなど、米欧は早期の民政移管を求めプラユット政権に圧力をかけている。プラユット氏としては、頼れる大国は中国ぐらいしか見当たらないのが実情だ。
プラユット氏が中国に約束した鉄道整備をめぐっては、インラック前政権と日本側が、別の路線における高速鉄道計画で協議を進めていたが、クーデーターで頓挫してしまった。中国政府が自国に有利な路線でタイと合意にこぎ着けたことに、日本政府筋は「中国側が提示する路線の現実性はかなり低い。日本が売り込んでいる高速鉄道とも内容が違い競合しない」と指摘する。一方、現地の日本企業関係者は「タイ国内での需要拡大が確実視されるインフラ整備で中国企業の後じんを拝しかねない」と危機感を募らせている。
タイの英字紙バンコク・ポスト(18日付)によると、タイのプラウィット副首相兼国防相(元タイ陸軍司令官)は、中国ウイグルから不法入国したとみられる200人以上の難民について、国籍を確認後、中国側に引き渡す考えを示した。これら難民は、今年に入り南部ソンクラーで見つかり、現在は拘束中。中国側の迫害が懸念されるが、プラウィット氏は「彼らが帰国したとしても、中国のような大国が暴力で扱うとは信じていない」としており、人権団体などの反発も予想される。
プラユット氏は、8月に首相就任後、10月に初の外遊先としてミャンマーを訪問。その後、欧州や北京、ミャンマーでの首脳会議に出席するなど、着々と外交日程をこなし自信をつけている様子だ。ある地元ジャーナリストは、軍服から背広に着替えて首相としてふるまうプラユット氏の姿に「首相になりたいためにクーデーターを強行したといわれても仕方ない」と指摘する。
バンコク・ポスト紙によると、プラユット首相は12月に日本を訪問する予定。韓国を11~12日に訪れた後で、日程は未定という。日本では総選挙の時期だけに実現は不透明だが、来日した際は、たなざらしとなっている高速鉄道計画をはじめ、インフラ投資も呼びかける見通しという。(シンガポール 吉村英輝)
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● いつも書ているように、タイは武人の時代と思われます。共産主義の独裁の典型の
中共は完全に甘やかしているのに、タイの軍事政権を敵に回すのは、全く
政策の一貫性が観られません。そもそも社会活動家レベルの発想を
国際政治に持ち込む、民主党のレベルが問題なのです。
● その中では赤がリーダーシップを持っていますから、USAとタイ軍部との対立を煽り、
意図的に西側と離反させて、共産圏≒中共に近づける作戦などが見え隠れします。
● 軍事クーデターは民主的ではないからとの大義の下での、西側からの離反を意図するのです。
その結果は共産圏への鞍替えとなるのです。その構図は昔の旧ソ連との比較では
見えにくい世界ですが、確実にあると言えます。
● どうせ東南アジアは日本の経済圏なので、どうでもよいとの考えが西側にあれば由々しき問題です。
意図的に日本の経済圏を中共に鞍替えさせる、陰謀をも考えなくてはいけません。
● タイ国民自らが、全く民主主義を理解してないのは、いつもの騒ぎを見れば分かります。むしろ
軍部の登場で安定するのです。選挙結果を受け入れないで、最後まで物理的に抵抗する
タイのデモ隊は、民主主義とは無縁の国民性です。
● 国民がこのように、暴力を是とする武人国家では、そもそも西側が軍部に圧力をかけて物事が
解決するはずもありません。国民の体質が問題なのです。国民は時代の申し子なのです。
● その圧力は逆に西側の敵に彼らを追いやることになり、最も被害を受けるのは、中共の圧力を
まともに受ける、日本なのです。USAなどのタイ虐めを、日本は加担するべきではありません。
● 独自の中共包囲網の観点から、タイに対処すべきです。武力でしか解決できない国民を
抑える為にやむなく前面に出た軍部を、まさか西側やUSAの脅威とは思っていない
と思いますが、脅威と考えるなら、西側はどうにかしているのです。
● 正に社会問題活動家レベルの政治で、全くお話にもなりません。政治や地政学的問題や脅威の
問題が、思春期レベルでの初恋レベルと同じという事です。初恋のような純粋な
恋は、結局結ばれない、思いででしかない、メルヘンの世界です。
● 包囲網を完全にするためにも、悪の中共の増大を防ぐためにも、タイの軍部と中共の接近は
是非潰すべき戦略とすべきです。西欧のままごと政治へのお付き合いは止めましょう。
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