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不信が不信を生む悪循環・反ワクチン運動・時代の末期

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★ http://www.newsweekjapan.jp/stories/us/2014/07/post-3346.php


反ワクチン運動の危険な展開

The Anti-Vaccination Movement Has Become an Anti-Vitamin Movement

新生児に必要なビタミンK投与を拒否する親も出てきたが、赤ちゃんに深刻なダメージをもたらしかねない

2014年7月29日(火)16時44分

アマンダ・マルコット

子供を守る 狂信的なワクチン敵視で犠牲になるのは—— Bigstock

 予防接種を拒否する反ワクチン運動が、たちの悪い展開をみせている。信じられないことだが、クリス・ムーニーが米評論誌マザー・ジョーンズに書いた記事によれば、分別のない親たちが子供への予防接種だけでなくビタミンKの接種まで拒否し始めているという。ビタミンKの投与は、新生児に対する標準的なケアとして60年代から行われてきたものだ。

 そのため、乳児ビタミンK欠乏性出血症にかかった赤ちゃんを連れて、救急外来にかかる親たちが出てきているという。「珍しい疾患だが、血液凝固作用のあるビタミンKが赤ちゃんの体内に十分にないため起こる」と、ムーニーは書く。「乳児ビタミンK欠乏性出血症にかかると体のさまざまな部分で出血しやすくなり、頭蓋内出血が起こることもある」。頭蓋内出血は脳損傷を引き起こす可能性があり、場合によっては死に至る。

 この問題が注目されたのは今年5月、トム・ウィレモンがテネシアン紙に書いた記事がきっかけだ。記事によれば、わずか8カ月間で7人の赤ちゃん(生後7週〜20週)が、乳児ビタミンK欠乏性出血症で米バンダービルト大学のモンロー・カレルJr.子供病院に入院した。新生児10万人に1人以下という珍しい疾患だが、出生時にビタミンKを注射することを拒否する親のせいで今後は増えていくかもしれない、と医師たちは考えている。

 マークとメリッサのノトビツ夫妻がいい例だろう。白血病の原因になると聞いたため、彼らは双子の赤ちゃんにビタミンK注射を受けさせなかった。ウィレモンの記事によれば、「ワクチンの防腐剤と白血病に相関関係があるとした古い研究はある。しかしバンダービルトの医師らによれば、複数の追跡研究でその説は誤りだと証明されている」。


母乳育児の場合はさらに注意が必要

 ノトビツ夫妻の双子の1人の体調が悪くなった時、医師たちはまず敗血症の一種ではないかと疑った。だがすぐに、ビタミンKを接種していないことを把握。双子は2人ともビタミンK欠乏症と診断されて注射を受けたが、出血症状のあった方の赤ちゃんは既にダメージを受けていた。

検査の結果、赤ちゃんは何カ所もの頭蓋内出血を起こしていることが分かった。彼は一週間入院し、現在は神経筋発達の問題があるため理学療法を受けている。医師らは、赤ちゃんの知能の発達に影響があるかどうかは不明としている。

 ムーニーの記事には、ビタミンK接種拒否の危険性について人々の意識を喚起しようとしている小児科医クレイ・ジョーンズが登場。ジョーンズは、母乳のみで育てたい場合は特にビタミンKが必要だと指摘する(粉ミルクはビタミンKを配合している場合が多いため)。なんとも皮肉な話だ。ワクチンやビタミンK接種を敵視しがちな人々は、母乳育児を宗教のようにもてはやしてきた人々と重なるのだから。

 さらにムーニーは、親を怖がらせてビタミンK注射をやめさせようとするウェブサイトを列挙。それら健康志向のサイトは難解な表現を使って、注射にはあらゆる種類の恐ろしい成分が入っている、少なくとも小さな針で刺されれば赤ちゃんにとって一種のトラウマになると責め立てる。

 反ワクチン運動は反注射運動に姿を変えた。その犠牲を払うのは小さな子供たちだ。

© 2014, Slate

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● 悪意のある人は何処にもいるものです。しかし、真面目な人たちの反ワクチン運動を
  無視することも、反ワクチン運動の過激派を作る事にもなるのです。

● 善意で問題点を指摘する人達の指摘も、資本主義への攻撃だと”政治問題化する文系の
  おつむの程度も、問題なのです。

● 例えば、ワクチンの防腐剤として使用される水銀の危険性は段々と明らかになって
  来ているのに、それをまともに取り合わず、証拠がないと一蹴する
  儲け主義の企業の態度も、大きな問題なのです。

● 真面目な訴えには、真面目に答えるという、人間としても当然の態度が、支配階級には
  欠けているのです。実際水銀を使わないでのワクチン製造は出来るのですから、
  ワクチンが作れないという根拠もないのです。

● 要するに、企業の態度が傲慢なのです。結果として、反ワクチン運動を刺激する事に
  なるのです。何事にも原因・理由・因果応報があるのです。傲慢はその
  背景を見えなくするのです。

● もっとも、時代の末期だから、庶民は政府を信用しないのだと言うなら話は終わるが。

● どちらにしろ、神経の障害が残った子供は、社会が一生その負担をするのは現実です。
  ブーメラン効果で、支配層の高給にも税金がより、多くかかるのです。
  そして、庶民には不信と憎しみがあふれるのです。それが革命時の
  残虐行為に結びつかないと、だれが言えるのでしょう。


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