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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和2年(2020)8月5日(水曜日)
通巻第6610号
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中国軍筋「トランプはスカボロー礁に奇襲をかける可能性」
フィリピン「いかなる共同軍事演習にも比軍を派遣しない」
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米海軍の空母攻撃群が南シナ海を遊弋している。
二隻体制だという。空には警戒機が偵察飛行を続けている。むろん潜水艦も当該海域の海底にある。
ポンペオ国務長官は7月13日の会見でも「中国の南シナ海に於ける違法行為をわれわれは許さない」と明言した。翌日、トランプは香港制裁法に署名した。
リムパック(環太平洋合同演習)はアセアンばかりかAPECの国々を加えて、8月17日からハワイ沖で展開されるが、フィリピンのロレンザナ国防相は、「いかなる共同軍事演習にもフィリピン海軍を派遣しない」と言い出した。
ドゥテルテ大統領は就任直前にハーグ国際法廷がだした「中国の主張に根拠はない」、つまり勝訴(2016年)という法的バックを得ているのに、何もしなかった。
中国は「あの判決は紙くず」と轟然と言いはなかった。
ドゥテルテ大統領は支持率63%(2020年7月の世論調査)。しかし、こと中国政策となると、支持率は急減する。
ドゥテルテ大統領は言う。「中国と戦争をしたら負けるじゃないか」。むしろ北京に何回も訪問した。バナナ禁輸措置の取りやめ、スカボロー岩礁周辺でのフィリピン漁民の操業を取り付け、とりあえず中国との間に軍事衝突を避けた。
2019年6月には、ロザリオ前国防相が香港の入国を拒否された。ロザリオはアキノ前政権の重鎮で親米、反中政治家として知られる。
この流れのなかで、フィリピンは米国との地位協定を「破棄する」と言い、つぎに「十八ヶ月の猶予」と訂正し、またまた「破棄すると言ったことを破棄する」と、もとに戻した。
というのも、フィリピン世論は93%が、「ドウテルテ政権は中国のもっと強い態度を示せ」(サウスチャイナ・モーニングポスト、8月4日)としており、激しい反中デモが起きている。
中国の軍事筋は「無人のスカボロー礁にトランプは奇襲を仕掛けるのではないか」と予測している。「大統領選挙前に人気挽回のための『オクトーバー・サプライズ』はそれだ」と短絡的な予測だが、米国側から見れば、「無人の岩礁を爆破して、軍事的に何ほどの意味があるのか」と中国の観測気球を訝しんでいる。
だとすれば、オクトーバーサプライズは、何処で、何時?
☆○▽◇み◎○△□や○△□◇ざ◎○△□き△□☆☆
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違うでしょう・スプラトリー諸島の人工島の基地を破壊するのです。鳴かぬなら泣かしてしまえホトトギス ➡ 鳴かぬなら殺してしまえホトトギス。
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