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中共内戦・台湾編。第一ラウンド〝台湾の勝ち”

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宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和2年(2020)6月7日(日曜日)
        通巻第6526号
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 高雄市長へのリコールが成立。国民党は強い衝撃を受けたが
  韓国諭の敗北によろめくほどのショックを受けたのは中国共産党だろう
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1月11日の台湾総統選で、蔡英文に惨敗した韓国諭に、もう一つの屈辱的衝撃。
敗北後の韓国諭は高雄市長を続けてきたが、市民のリコール運動がおびただしい署名をあつめて、6月6日に住民投票が行われた。

成立は予測されたが、その票差である。
リコールに同意が、なんと93万9090票、同意しないが2万5051票。リコールは成立し、韓市長は罷免される。

この住民投票の結果が意味することは国民党の人気失墜という台湾の政治環境の変貌ばかりではない。台湾国民の中国への不信が爆発してのである。
昨年の香港の一連の民主化運動に血の弾圧で臨んだ香港政庁だが、その背後にあって指令を出していたのは中国共産党であり、こうした一連の出来事は台湾に跳ね返って、意気消沈していた民進党に巨大なチャンスをもたらした。

昨夏まで対中問題で、態度の煮え切らない蔡英文は人気低迷に悩んできたが、香港問題は神風となった。ムードが劇的に変わり、民進党優位となって総統選挙を迎え、韓国諭に圧勝した。

そして、コロナ騒ぎ。米国の強い台湾擁護姿勢と武器供与ばかりか、台湾旅行法についで「TAIPEI法」が成立。米中貿易戦争によるトランプのファーウェイ排除とELリストによる中国企業排除、ハイテク防衛措置などによって、台湾企業は米国への工場移転を決めた。

5月28日、全人代における「香港安全条例」の採決で、中国への嫌悪感、中国の唱える「一国二制度」の欺瞞が鮮明に露呈して西側は中国非難の大合唱となる。
これらがないまざとなって高雄市長リコールの成立となったのである。

       (駐 韓国諭の「諭」は「王」扁です)
     ☆○▽◇み◎○△□や○△□◇ざ◎○△□き△□☆☆  


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