「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和二年(2020)4月25日(土曜日)
通巻6467号
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中国で食糧買いだめ、周辺国は対中食糧禁輸
カンボジア、ベトナムなど中国へのコメ輸出を禁止もしくは規制
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「食糧は十分備蓄がある。買いだめをしないように」と当局が通達を出した。すると、中国の庶民は、これを逆さに読む。だから、ますます買いだめに走る。異常な売れ行きの筆頭はコメと食料油だ。
スーパーではマスク、トイレットペーパーの棚が空っぽ、つぎにコメのコーナーが空っぽの映像が流されていたが、いまは削除されている。
さすがに「上に政策あれば、したに対策あり」の国だけあるなぁ。
「武漢は安全になった」と言えば、庶民は武漢から逃げ出した。
工場の生産は100%復帰したといえば、なぜ鉄道もバスも止まっていたのに? と考えるだろう。
台湾の農業委員会が4月14日に警告した内容は、中国が世界中で5000万トンのコメを買い占めているとし、世界の市場で穀物価格の急騰がみられるというもの。
すでにベトナム、カンボジア、ミャンマー、タイなどコメ、小麦の禁輸措置をとっている。
中国当局がもっとも怖れているのはコロナ危機によって「食糧寄こせ」を叫ぶ暴動がおきること、失業者が街に溢れているが、その暴動予備軍である。
その次は餓死の危機だ。
というのも、サバクトビバッタによる蝗害は、パキスタン、印度に達しており、新彊ウィグル自治区、あるいはミャンマーをこえて雲南省へまわりこむ可能性が日々高まっているからである。
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