中国のスパイ、豪政府に政治亡命を求める。これは世界的な「大事件」だ
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宮崎正弘事務所 mag2 0001689840
発信元:
mag2tegami.com
2019/11/24, Sun 05:33
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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和元年(2019)11月24日(日曜日)
第9号(通巻6284号)
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中国のスパイ、豪政府に政治亡命を求める。これは世界的な「大事件」だ
米国に亡命したソ連KGBレフチェンコ事件を想起させる
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中国のスパイだった王立強(27歳)が四月にシドニーに旅行し、そのまま滞在を続けて秘かにASIO(豪防諜機関)と接触、政治亡命を求めていることが分かった。
王の告白によって、中国の情報ネットワークが、豪ばかりか、香港と台湾でも特殊任務に就いており、情報収集、攪乱情報流布、メディアの買収、世論工作を如何様に展開しているかを暴露した。
たとえば、2020年の台湾総統選挙。中国は情報機関に命じて蔡英文政権の転覆を指令し、このためにフェイクニュースや攪乱情報を流布するためにメディアを駆使していること、中国は国民党の「韓国諭を全面的に支援している」ことなどを暴露した。
「世論工作の重点はフェイスブックなどネットにもあり、サイバー部隊が組織されていて、フェイスブックのネットを容易に破壊できる」と王立強は豪のテレビインタビューで明言している。
このニュースは世界を駆けめぐっているが、日本のメディアの扱いは相変わらず小さい。台湾では一面トップ記事である。
関連して想定できるのは日本でも中国人スパイの暗躍である。日本には防諜組織もなければ、スパイ防止法もない。スパイ天国であり、メディアは「中国共産党の代理人」に成り下がっている。したがって、中国人スパイが、日本でも「工作」の数々を、日本で暴露してもメディアは殆ど黙殺するだろう。
もっとも効果的な手段は、KGB要員だったレフチェンコが、米国に亡命して議会で証言したところ、日本でも大影響があったように、日本にいる中国のスパイがそのうち、米国へ亡命し、議会で証言することである。
そうすれば某新聞の誰それが、テレビの誰それが、代理人であったかも満天下に晒されるだろう。
▲香港と台湾でどのような謀略を中国が展開していたのか
香港に於ける工作に関しても、王立強は衝撃的な中国の情報活動の詳細をASIOに吐露している。
第一に大学への浸透。大学生に中国に同調するような意見を拡散し、親中派を増やす一方で、武闘派にもシンパを装ってスパイを潜り込ませ、メンバーの割り出しをさせていること。
第二は「香港独立」を獅子吼する」香港民族党」へもスパイを潜り込ませていること。
第三に、2015年におきた銅鑼湾書店幹部らの拉致事件(社主はタイにリゾートから誘拐され、社長、社員も拉致された)に関して、香港における首謀者、実行グループの全貌を(王も当事者の一人だった)、明らかにしたことだ。
王立強は、香港では軍の情報部に所属し、情報収集につとめたほか、韓国の偽パスポートを使って(偽名は「王強」だった)、
台湾にも赴いて工作に当たった。この告白により、中国情報部は簡単に韓国の偽パスポートを使っていることが判明した(豪のメディアは、この偽造パスポートを写真入りで報じている)。
亡命を決意した理由は何か?
王立強にはもともと絵画の才能があり、画家を目指していた。妻は豪の大学に留学しており、こどもの妊娠を知って、「良心に問うて、自分がスパイだった不名誉と屈辱を子供に聞かせることが出来るのか」、すなわち妻の妊娠が決断させたと語った。
豪政府は亡命を認めるかどうか蜂の巣を突つく大騒ぎとなっているが、リベラルの有力議員であるアンドリュー・ハスラー(豪連邦議会情報委員会座長)は、「彼は民主主義の友人ではないか」として、積極的に亡命を認めるよう、発言を繰り返している。
「もし中国に返還したら、王氏は死刑になるのだ」。
○△□◇み◎○△□や○△□◇ざ◎○△□き△□◇◎
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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和元年(2019)11月24日(日曜日)
第9号(通巻6284号)
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中国のスパイ、豪政府に政治亡命を求める。これは世界的な「大事件」だ
米国に亡命したソ連KGBレフチェンコ事件を想起させる
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中国のスパイだった王立強(27歳)が四月にシドニーに旅行し、そのまま滞在を続けて秘かにASIO(豪防諜機関)と接触、政治亡命を求めていることが分かった。
王の告白によって、中国の情報ネットワークが、豪ばかりか、香港と台湾でも特殊任務に就いており、情報収集、攪乱情報流布、メディアの買収、世論工作を如何様に展開しているかを暴露した。
たとえば、2020年の台湾総統選挙。中国は情報機関に命じて蔡英文政権の転覆を指令し、このためにフェイクニュースや攪乱情報を流布するためにメディアを駆使していること、中国は国民党の「韓国諭を全面的に支援している」ことなどを暴露した。
「世論工作の重点はフェイスブックなどネットにもあり、サイバー部隊が組織されていて、フェイスブックのネットを容易に破壊できる」と王立強は豪のテレビインタビューで明言している。
このニュースは世界を駆けめぐっているが、日本のメディアの扱いは相変わらず小さい。台湾では一面トップ記事である。
関連して想定できるのは日本でも中国人スパイの暗躍である。日本には防諜組織もなければ、スパイ防止法もない。スパイ天国であり、メディアは「中国共産党の代理人」に成り下がっている。したがって、中国人スパイが、日本でも「工作」の数々を、日本で暴露してもメディアは殆ど黙殺するだろう。
もっとも効果的な手段は、KGB要員だったレフチェンコが、米国に亡命して議会で証言したところ、日本でも大影響があったように、日本にいる中国のスパイがそのうち、米国へ亡命し、議会で証言することである。
そうすれば某新聞の誰それが、テレビの誰それが、代理人であったかも満天下に晒されるだろう。
▲香港と台湾でどのような謀略を中国が展開していたのか
香港に於ける工作に関しても、王立強は衝撃的な中国の情報活動の詳細をASIOに吐露している。
第一に大学への浸透。大学生に中国に同調するような意見を拡散し、親中派を増やす一方で、武闘派にもシンパを装ってスパイを潜り込ませ、メンバーの割り出しをさせていること。
第二は「香港独立」を獅子吼する」香港民族党」へもスパイを潜り込ませていること。
第三に、2015年におきた銅鑼湾書店幹部らの拉致事件(社主はタイにリゾートから誘拐され、社長、社員も拉致された)に関して、香港における首謀者、実行グループの全貌を(王も当事者の一人だった)、明らかにしたことだ。
王立強は、香港では軍の情報部に所属し、情報収集につとめたほか、韓国の偽パスポートを使って(偽名は「王強」だった)、
台湾にも赴いて工作に当たった。この告白により、中国情報部は簡単に韓国の偽パスポートを使っていることが判明した(豪のメディアは、この偽造パスポートを写真入りで報じている)。
亡命を決意した理由は何か?
王立強にはもともと絵画の才能があり、画家を目指していた。妻は豪の大学に留学しており、こどもの妊娠を知って、「良心に問うて、自分がスパイだった不名誉と屈辱を子供に聞かせることが出来るのか」、すなわち妻の妊娠が決断させたと語った。
豪政府は亡命を認めるかどうか蜂の巣を突つく大騒ぎとなっているが、リベラルの有力議員であるアンドリュー・ハスラー(豪連邦議会情報委員会座長)は、「彼は民主主義の友人ではないか」として、積極的に亡命を認めるよう、発言を繰り返している。
「もし中国に返還したら、王氏は死刑になるのだ」。
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