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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
令和元年(2019) 8月9日(金曜日)
        通巻第6166号
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 エスパー新国防長官、日本訪問の帰路、突如、ウランバートル入り
  イラン、北朝鮮と絆の深いモンゴルに米国は深い関与を示してきた
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 大阪G20のあと、トランプ大統領は急遽、青瓦台には立ち寄らずに韓国を訪問し、いきなり板門店に出向いて、金正恩と三回目の会談を行った。ショーマン政治家の面目躍如?
 この会談に安全保障を担当するジョン・ボルトン補佐官が同席しなかった。

 当日、ボルトンはウランバートルにいた。
モンゴルはロシアと中国に挟まれた戦略的要衝であり、冷戦が終結した直後に、モンゴルは米国と大胆に歩み寄りを開始した。湾岸戦争ではいち早くブッシュ政権支持を表明し、またイラク、アフガニスタンにはモンゴル兵を派遣した。

 米高官のモンゴル訪問は古くは1990年代のベーカー国務長官の例があるが、最近は2014年にヘーゲル国防長官が僅か四時間の滞在ながら訪問した。爾来、五年ぶり。

 エスパー国防洋館はウランバートルで熱烈歓迎、駿馬を贈呈されたので、さっそく「マーシャル」と名づけた。当面はウランバートルで育てられる。バドゥルガ・ハルトマン首相は、「モンゴルのトランプ」を言われるナショナリストで、反中国姿勢が強い。

 ウランバートルは高層ビルがあちこちに普請中で、日本の人気は高いが、投資は中国と韓国が目立つ。ロシアの影響力はひっそりと後退しており、ジェーコフ記念館など訪れる人もいない。モンゴルはいま、北朝鮮、イランと親密は外交関係がある。

 それはともかくイランとの対決姿勢を強めるトランプ政権が、異様ともいえる頻度で政権幹部をウランバートルに送り込んでいる背景に何があるのか、注目する必要がある。
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