「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
令和元年(2019)7月13日(土曜日)
通巻第6140号
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(休刊のお知らせ)地方講演旅行のため明日7月14日と15日は休刊です
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中国、北極圏の「氷上シルクロード」へ国産の砕氷船「雪龍二号」を投入
北極圏参入に神経を尖らせるロシア、ノルウェイ、デンマーク、カナダ
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上海の造船所で「雪龍」二号のお披露目があった。一号は1993年にウクライナで製造された砕氷船で、中国が購入した。二号は、中国の国産品だと自賛している。
全長122メートル。13999トン、乗組員99名。60日間の無寄港航海が可能という。
中国は北極圏ルートの開拓を「氷上のシルクロート」だと標榜しいるが、警戒しているのはデンマーク、カナダ、ノルウェイばかりか、ロシアである。先ごろのもロシアは潜水艦が北極圏を通過するときは浮上を義務づけ、45日前の届け出を必要とする旨、公表した。
グリーンランドを領有するデンマークがもっとも神経質で、中国からの開発提案を拒否した。グリーンランドには米空軍基地も置かれている。
一説に地球温暖化で溶け出した氷面積はメキシコの総面積に匹敵する等と言われるが、氷が溶けたことによって砕氷船の航行は比較的有利となり、中国は資源探査、海底調査などを目的に科学者、地質学者、天候専門家など50名を乗り込ませ、年内に雪龍二号を就航させるとしている。
「あくまでも商業用の距離短縮に繋がる」と言い張る中国に対して、西側は一貫して軍事利用を懸念している。だがロシアも中国の北極ルートへの進出に異様なほど神経を尖らせる。中国への不信感は氷の上でも高まった。
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