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戦争に備えるUSA. 第二次大戦の失敗を繰り返すな日本。資源は資本主義の命

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
令和元年(2019)6月8日(土曜日)
       通巻第6102号 
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 米国防総省、レアアースの戦略備蓄と海外投資計画を本格化
  マラウィ、ブルンジで鉱山開発。豪大手「ライナス」社とテキサス州で合弁
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 米国防総省のレアアース備蓄が本格化した。
 EV、スマホなどの民需ではない。米軍のレアアース需要は戦闘機など、ハイテク兵器システムに必要なレアアースである。
 すでに2016年から備蓄予算が承認され、本格備蓄が開始されていたが、2019年度予算は11億5000万ドル。これで416トンのレアアースと200キロのリチュームを備蓄する。

 他方、中国依存を多角化するために、ペンタゴン報告書では埋蔵が豊富なマラウィとブルンジを開発候補としている。とはいうものの、鉱山の開発と精製、運搬システムの構築には6年から7年は必要で、緊急に必要とされる現段階では、とてもは間に合わない。

 現在、西側の鉱山企業で中国資本や中国との合弁関係にないレアアース企業は豪のライナス社だけである。ライナスは俄かに忙しくなって、米テキサス州でブルーライン社と合弁で精製工場の計画があり、また西オーストラリア鉱区開発に3億4500万ドルの投資を計画しているという。

 米国の戦略備蓄は基礎的な銅、亜鉛、ニッケル、マンガンは当然にしても、従来はチタン、コバルトなどに置かれてきた。筆者は1980年代初頭のアメリカの戦略物資備蓄や品目の詳細を調べて『もうひとつの資源戦争』(講談社、1982年、絶版)を上梓したが、当時と現在とではハイテク産業の基軸が替わり、当然ながら品目リストに変化がある。

 1980年代に米国が重視したレアメタル(希少金属)は、コバルト、チタン(焚いたニュームなどだった。
 ところが5G時代には、従来重視されなかったレアメタルに重要度が移行し、その戦略備蓄が少量だったため、対策が急がれるようになった。
 現在、レアアース最大の供給源は中国であり、内蒙古省のパオトウ、江西省などで生産されている。

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