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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成31年(2019年)3月21日(木曜日)
通巻第6024号
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「われわれは『借金の罠』には落ちない」。フィリピン代表団が北京で言明
民衆は天然資源の開発に参入した中国に「資源を盗むな、出て行け」と抗議
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3月20日、北京を訪問中のフィリピン閣僚代表団は王岐山国家副主席と会談した。
鳴りを潜めた王岐山が久々の登場も、習近平と李克強首相が外遊中で不在だからだ。
席上、「フィリピンでは、インフレ建設のプロジェクトが中国と日本との協同で75の案件が進んでいる。中国とは主権を尊重し合い、おたがいが利益となる関係。われわれは『借金の罠』に落ちることはない」とした。
フィリピンの代表団はレクシン外相、ドミンゲス財相が率い、一行は王毅外交部長とも面談した。
中国はスカボロー岩礁を盗み、国際仲裁裁判所の判決(中国の主張に根拠はない)にもかかわらず居座って、フィリピンの抗議を受け流した。
スカボロー近海を漁場とする地元漁民は、領海に中国海軍艦艇が出没して威嚇するため、領海への出漁さえ出来なくなり、また沖合のガス、原油の開発プロジェクトに中国が参画したことに対して怒りを爆発させて、マニラで環境保護の抗議集会を開いた。
「中国は出て行け」と大きなプラカードを掲げた。
ドウテルテ大統領はかねてより親中派であり、スカボロー問題は議題にとりあえず、インフラ整備を急ぐ、「建設、建設、建設」だと唱え続けるが、他方でスリランカ、マレーシア、モルディブで中国傾斜の余り、借金が払えずに苦境に陥った実例を横目でみており、中国べったりの印象をぬぐうことに懸命である。
4月に北京で開催される「一帯一路」世界フォーラムに出席を表明しているドウテルテは、言い訳のように「我が国の負債はGDPの45%であり、対日本が9・5%、対中国は4・5%でしかない」と根拠の薄い数字をあげた。
◎□△◎み□△◎□や△◎□△ざ△◎□△き△◎□△
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● 経済をわかっていない、発展途上国の支配階級。経済の強さとは、
国民が必要とする物”を国内企業が供給出来る能力を意味します。
自国の企業もろくにないフィリピンはだから途上国なのです。
● 世界的に不景気になれば、つまり株価が世界的に暴落すれば、供給力の
ない国、言い換えれば他国に輸出する能力がない国からは資金が
逃げます。特に貿易赤字の国からお金が逃げるのです。
● そうするとどうなるか? あっという間にその国の通貨が安くなります。
殆ど他国の通貨・特にドルで借金していますから、急激に
GDPに占める借金の割合は上昇します。
● 通貨が50%暴落すれば、同時にGDPに占める借金の割合はx2倍=45%x2
=90%となります。それにこのような国に対する金利は上がりますから、
急激に金利さえも支払いがが出来なくなります。
● これが各国で起こっている国家の破綻なのです。日本の借金はほとんど国内
からですから、日本円が上がろうが下がろうが全く関係ありませんし、
そもそも金利が極端に低いですから、支払いの心配は全くありません。
● たとえGDPの300%でも全く心配はありません。ただし円で借金すると
いう前提です。ドルで借金するから、罠にかけられて破綻させ
られるのです。だからEUもユーロで支払いをしたいのです。
● 世界がドルを使う以上、総べての儲けはUSAに入り込むのです。
これを濡れ手に粟というのです。お金を作るものがその利益を
最大限に、言い換えればタダ同然の努力で儲けることが出来るのです。
● 日本の借金はGDPの200%でフィリピンは45%だから全く心配ないなどとは
ど素人の発想です。通貨の価値が半額になり、金利が5倍になれば
2x5=10倍となり、あっという間に借金は今までの10倍の
● 負担となります。これが途上国がいとも簡単に破綻する理由です。たとえ
資源の輸出国でも資源の価格はあっという間に暴落しますから、
全くあてにならないどころか、輸出代金を当てにしても
● ドルで借金している以上、急激に支払いは不可能になります。このような
簡単な理屈がわからないから、日本のGDP200%の借金にて、馬官僚の
財政均衡理屈に簡単に騙されるのです。
● 途上国の支配階級のレベルも、日本の知恵者・国家官僚のレベルは殆ど
同じレベルと同じといわれるのです。言い換えれば無能なのです。
だから今の世界のあちこちで国家の破綻で革命騒ぎが起こるのです。
● 日本の官僚は馬鹿の屁理屈で、自国の発展を阻害しているのです。