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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)3月31日(土曜日)
通巻第5653号 <前日発行>
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「人々の信仰と誠意を裏切るのか、バチカンよ」と中国の地下信者ら
バチカンと中国共産党の手打ちが近い、おそくともイースターまでに
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交渉は大詰めにきた、と多くのカソリック関係者がみている。長年対立してきたバチカンが、中国と外交関係を回復するというのだ。
過去数十年、中国では信仰の自由はなく、宗教活動は抑圧され、教会は破壊され尽くし、信者は地下へ潜った。表向きあるキリスト教会は、すべての礼拝参加者が記録されているが、他方では、「共産党の指導の下に」宗教活動をしている偽信者だと、地下のカソリック信者、全世界の信者は見ている。
中国で地下に潜ったカソリック信者はおよそ一千万人。この人たちは中国共産党が認めた地区の司祭を認めていない。ところが過去二年、新しい法王になって以来だが、バチカンは中国が指名した偽司教を追認し、中国共産党に阿ってきた。
深い失望、暗澹たる喪失感が宗教界に広がったのは台湾だけではない。香港のキリスト教会はほぼ総立ちでフランセスコ法王の親中路線への傾斜を「裏切り」と捉えている(『サウスチャイナ・モーニングポスト』、2018年3月30日)。
バチカンと中国の関係回復はおそらくイースターの前後でしょう、と香港の教会筋は予測する。
そして、そのとき中国大陸の多くのカソリック信者は、バチカンへの忠誠をやめ、信仰の熱心な司祭、司教は引退し、しずかに去ることになるでしょうと香港の事情通は悲しみの表情で語った
と同紙は伝えている。
教会の腐敗を糾弾したのはチェコのフス、そしてドイツのルターだった。それからヨーロッパにおける宗教改革が開始され、十九世紀にはニーチェがでて、『神は死んだ』と言った。
中国のカソリックも、まもなく「神は死んだ」と言うのかも知れない。
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