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Channel: 歴史と経済と医療の未来予測・歴史経済波動学
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毒である薬の限界//投与で病気を進行させ//大量投与で時々死亡

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★ https://www.m3.com/news/iryoishin/565401?dcf_doctor=true&portalId=mailmag&mmp=MD171027&dcf_doctor=true&mc.l=255584561&eml=05e1141dd081f1cb5b8b99d4e86b2081


低血圧の患者に降圧剤、誤投薬で死亡、青森市民病院
女性看護師が名前確認を怠る、「主たる要因の一つ」
レポート 2017年10月27日 (金)

 青森市民病院(遠藤正章院長)は10月26日、低血圧症状が出ていた80代の女性入院患者に誤って降圧剤を投与し、死亡する医療事故があったと公表した。病院は「誤投薬が死亡の主な要因となった」と説明している。

 病院の説明によると、女性は80代で2017年7月25日に入院。原疾患は、うっ血性心不全、大動脈弁狭窄症、右小脳梗塞、結腸出血、慢性腎不全だった。誤投薬が発生したのは朝食後の9月24日午前8時ごろ。女性看護師(20代、経験5年未満、病院は「新人ではない」と説明)がワゴンに複数人の薬を積んで運んでいた。薬は患者の名前が記載された与薬タッパーにそれぞれ入っていた。

 女性看護師は患者のいる個室に、隣室の患者と2人分の与薬タッパーを持って入室。患者は自力で服薬することができないため、内服の介助が必要だった。その際に、隣室の患者の薬を服用させた。患者の名前は確認したが、与薬タッパーの記載を確認することはなかったという。

 本来投与すべきだった薬剤と誤投薬された薬剤は以下の通り。
◆本来投与すべきだった薬剤

スピロノラクトン
アミオダロン塩酸塩速崩錠
フェブリク錠
フロセミド
ミヤBM
マグミット錠
◆誤投与された薬剤

ノルバスク錠5mg
メインテート錠2.5mg(0.5錠)
バイアスピリン錠
エフィエント錠
タケキャブ錠
クレストール錠
アーチスト錠
オルメテック錠
ムコスタ錠
マグミット錠

 看護師はその後、隣室に移動し、そこで誤投薬に気づいた。すぐに主治医に連絡をし、医師らは「血圧が下がってから血圧を安定させる処置をした」。集中治療室に入ったが、10月14日に心不全で死亡した。誤投薬と死亡との因果関係について病院は「誤投薬が症状の悪化を招いた。(死亡の)主たる要因の一つ」と説明。「ノルバスク錠」「メインテート錠」の影響が大きいと判断しているという。

 院内に常設されている「診療トラブル委員会」(委員長:病院長)が対応に当たった。今後、医療事故調査・支援センターである日本医療安全調査機構に報告した後に、正式に院内事故調査委員会を立ち上げる予定。

 院内マニュアルでは投薬の際に、患者と与薬タッパーの名前の確認するようになっていたが、今回のケースでは与薬タッパーの確認が行われていなかった。一方で、個室に入る際に、その患者以外の薬を持ち込むことを明示的に禁じていないなど、病院は「マニュアルの完全性などシステムエラーの要因」についても説明している。現時点で、女性看護師などへの処分は行われていない。現在は先輩看護師と2人で仕事をするようにしているという。

 女性看護師は午前0時15分から同9時までの深夜帯勤務の最中だった。前日は休日であり、病院は「過重労働ということはない」としている。

 女性患者の死亡後、病院側は10月21日に遺族と面談。公表の了解が得られたとして、10月26日に病院長による記者会見を開いた。会見を開くことは、10月25日の段階で、独自取材の結果として朝日新聞が報じていた。 遠藤院長は記者会見で「あってはならない重大な事故。再発防止対策を徹底したい」と謝罪。病院側は賠償する方針で、現時点で遺族から訴訟の意思が示されていることはないという。

 青森市民病院は青森地域医療圏の基幹病院。21診療科(1診療科は休診)、538床(うちICU8床、NICU15床、HCU25床)を持つ。

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