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軍人による軍人の為の軍人政治の序章//次世代支配階級・武人を育成するトランプ大統領

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成29年(2017)10月6日(金曜日)
        通巻第5464号  <前日発行>
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 トランプ政権の高官人事、発足からそろそろ一年になるのに
  たとえば何故、北朝鮮担当の次官補、次官補代理がまだ決まらないのか?
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 韓国大使をトランプ大統領はまだ決めていない。
 まっさきにニッキー・ヘイリーを国連大使に任命し、つづいて中国、露西亜、日本の大使を早々と決めた。
ロシア大使はハーツマン。タカ派である。かれは直前までの中国大使だった。
トランプが指名した新中国大使はテリー・ブランスタッド(アイオア州知事)。かれは親中派である。 
そして日本大使のハガティは通商交渉で対日タカ派だった。

 ところが朝鮮半島の未曾有の危機を前にして駐韓大使がまだなら、国務省と国防相で実際に担当する次官補、次官補代理も決まらない。というのも副長官、次官、副次官にまだまだ空席があるため、その下のポストは、その後になる。のんびりしているのではなく、これはトランプの思惑が潜んでいるのではないか。

 つまり早く決めろという合唱が起きるのをまって、意中の人間をすんなりとポストへ滑り込ませるのだ。たとえば政権発足直後には絶対に反対されたであろうジョン・ボルトンが、いま国務副長官に任命されても、議会公聴会は物静かに、さっと承認してしまいそう。それほど北朝鮮情勢が緊迫している。

 とはいえ、じつは中枢の人事ははっきりと固まっているのである。軍人がトランプ政権の脳幹を占めている。シンキ内務長官は特殊作戦部隊出身。海軍中佐。ポンペオCIA長官は陸軍士官学校卒業で陸軍大尉だった。ポッテンガー特別代表も海兵隊出身だ。
 日本のメディアは伝えないが安全保障会議で、マクマスターの補佐役にはディナー・パウエルが就任している。パウエルはブッシュ政権で大統領補佐官、国務次官補を経験している。
 
 国家安全保障担当大統領副補佐官(つまりマクマスターの右腕)にはリッキー・ワデル(陸軍少将)次席補佐官と並んで、ナディア・シャロード博士。おそらく彼が安全保障政策のペーパーを起草することになるだろう。
 また国家安全保障会議の首席補佐官はキース・ケロッグ(陸軍中将)である。

 軍人のなかでもエリートは何回かの試験を乗り越え、実地訓練を経験し、難解なテストを経て昇進してきたのであり、現在のアメリカで最も信頼に足るうえ、知的である。戦争にはきわめて慎重だからトランプ大統領を深く牽制するのも、じつは軍人出身の、これらの補佐官達なのである。

 机上の空論、象牙の塔での綺麗事を言っていた学者を重宝したこれまでの政権とは、この点でトランプはまったく違う人事もおこなったし、これからのこの傾向は続くだろう。

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● 軍人は勝つために戦争するのが普通である。自分の専門である以上、戦争には
  逆に慎重である。どこかの軍人の様に、2年しか戦えないと分かっても、
  猪突猛進する事は普通ではありません。。

● 従って、勝つためには、

  1⃣ 相手をじっくり弱らせることが、まずは大切です。それには封鎖による兵糧攻めは
    今も昔も同じと云えましょう。その為にも、在日の管理は重要と云えましょう。

  2⃣ さらに、敵の情報を十分得て、分析しての作戦を立てるのです。自国で情報を得るための
    アンテナを作ったのに、その意義を十分わからずに、戦争に生かせずに大敗北した
    どこかの国とは異なり、USAは情報に十分お金も人材も使うのです。
    そして、北の詳細をくまなく得るのです。事はそのあとからでしょう・

  3⃣ さらに、大義名分を得て、戦争の必要性を国民に納得させ、国際社会も説き伏せる必要が
    ありますから、時間はいくらでも欲しいでしょう。その為にはメディアは重要です。
    今のメディアは殆ど反トランプ大統領ですから、この対策にも時間は必要でしょう。

● 上記の3つは、いずれも時間をかけて行わなくてはいけませんから、やはり北朝鮮を
  すぐに襲う事は考えにくいと言えます。その時間稼ぎが中国への依存でしょう。
  しかし、そのことが中国への誤った認識に変化する事があり得ます。
  要注意です。朱に交われば赤くなるのです。

● 軍人政権は硬派のイメージで、今すぐにも戦争を始めそうに見えますが、実際は上記の
  理由で、時間をかけると思われます。その間隙を縫って、親中派がクーデターを
  起こすと予想するのが、私の分析です。

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