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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成29年(2017)7月4日(火曜日)
通算第5339号 <前日発行>
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中国の「一帯一路」は、想定より欲が深かった
次にフィンランドとラトビアが標的の北極航路
****************************************
プーチンが神経をとがらせているのは北極圏への中国の進出である。
北極海から北海、バルト海はソ連時代からモスクワの戦略にとって重要なシーレーン拠点であり、独占的な軍事ルートである。
ここに中国がガヤガヤと割ってはいるのだから心穏やかではない。
すでに中国は北極航路を開拓しているが、このためアイスランドの北辺の土地をリゾート開発と偽って買収しようと動いたことがある。
植民化を警戒したアイスランド当局は、この土地買収を蹴ったが、中国がつぎに虎視眈々と狙っていたのがフィンランドとラトビアだった。
はなしはこうである。
2017年6月30日、中国遼寧省大連。ここで毎年、中国版「ダボス会議」が開催される。中国側の責任者は李克強首相である。フィンランドからはユハ・シピラ首相がやってきた。
両国の首脳会談で経済協力の推進が合意された。
中国北欧経済協力の強化は「北極圏プロジェクト」と謳われるのだが、中国にとっては「一帯一路」構想の北欧拠点とすべき案件である。
ノルウエイの東北端、北極海に面した小さな港はヒルケネス(英語読みはカーケネス)。ここは地図をみると明らかになるようにフィンランドの北への出口を塞ぐようにはみ出している。ということは、ヒルケネス港はフィンランドのほうが近い軍事的要衝である。
大戦中はソ連が空爆した。なにしろ現在のロシア国境へは僅か七キロ。ヨーロッパ最北端の町をみようと近年は観光客のすがたがちらほらあるという。
中国の狙いは、ここへ鉄道を連結し、フィンランドの南北を縦断して、ヘルシンキへ運び、さらにはヘルシンキが海運のハブとして活用すれば、ロシアのサンクトペテルブルグ、エストニアのタリン、ラトビアのリガ、そして対岸はスエーデンのストックホルムと、従来の航路に繋げることだ。
ちなみにヒルケネス港は不凍港だ。
▲「北極圏回廊」の総額予算は4350億円という巨費。
「北極圏回廊」と中国が名付けたこのプロジェクトは総額34億ユーロ(邦貨換算で4350億円)、フィンランドにとっては涎が垂れる魅力的プロジェクトである。
したがってフィンランド財界は大いに期待し、学界もフィージビリティスタディに弾みがつかせる。
海路ばかりか鉄道が陸地輸送に繋がり、くわえて北極圏のガスをアジアへ輸送する運搬手段にもなりうる。このルートが完成すれば、アジアと欧州の交易運搬ルートは25%ほど日程が短縮される。
中国とフィンランドの結び付きは意外と早く、1950年代に西側で英国についで外交関係を樹立しているうえ、2017年四月には習近平主席がフィンランドを訪問している。
だが、この大風呂敷、あるいは実現すれば中国の大盤振る舞いになる世紀のプロジェクトも、英米やカナダ、西ヨーロッパ諸国には脅威論より、懐疑論の萌芽多い。
第一に北極圏のガス、石油掘削、精製など、現在の市場価格に照らしても、元が取れる採算ベースには乗りにくい。
第二に鉄道輸送に比べると海上輸送コストは遙かに安いが、はたして、それだけの需要が本当に見込めるのか。ちなみに2016年の中国―欧州間の輸送は20万コンテナに過ぎなかった。
第三に鉄道の敷設工事は、峡谷が多いフィンランド、ノルウエイで、工事現場への道路整備など、インフラ建設にたいそうな事件とエネルギーと費用をともなう。インフラ建設を、いったい誰が亡ファイナンスするのか。そもそも、このプロジェクトは今後のフィージビリティスタディに数年を要し、さらには工事に十年を要する。冬場は工事ができないからだ。
▲ラトビアも食い込む
バルト三国の真ん中にあるのはラトビア。いまもロシア系住民が多く、決して反露感情が国全体に横溢しているわけではない。
この首都のリガからロシアを通過し、中国は浙江省義鳥と結ぶ鉄道網が、16年九月には開通している。
ロシアとしては既存の鉄道網強化のほうが中国から出発した鉄道は長い長いロシア領土を経由し、通過料も取れるから国益にかなうため、前者ほど神経質ではない。
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● 兵法の第一は、戦わずして勝つ”
その為には、相手が疲弊するのが良いのです。今の中共を見ていると、精神的には
躁状態を思わせます。つまり、元気で精神的に高揚が著しく、何でもできるという
錯覚にとらわれている状態です。
● この精神状態は、気前が良くなり、何でも安請負をして、失敗しても全く気にしない
状態を云います。資本家ならリスクを計算して高いリスクには高金利をとり
失敗しても傷を軽くする対策を取るものです。しかし、彼らは武人です。
● そのような計算は苦手です。すべてはメンツや自尊心が優先されます。それに躁状態が
重ねれば、よいしょをすればいくらでも大風呂敷を広げます・
● 其処が重要です。大風呂敷を広げさせる環境をドンドンと提供してあげましょう。
そうすることで、最後は社会的禁治産状態になる事は容易に想像できます。
つまり、経済的破産です。
● これが武人で更に躁病の最大の問題点です。投資したお金が回収できないときは、お隣の
国であれば、脅して領土を取ればよいですが、北極海路となれば、そこは
ホッキョクグマやロシア熊の縄張りです。回収は不可能でしょう。
● ましてや2030年代後半から戦雲高くなり、2046年から世界は内戦と戦国時代に突入するのです。
お金の回収はほぼ不可能でしょう。
● がんばれ頑張れ、北極海路!!! 北の一路一帯を腐してはいけません。
褒め殺し作戦でいきましょう。北の肌の白いご婦人をご提供すれば、
いちころでしょう。そのくらいの費用なら日本も出せるでしょう。
● 題して、北の白い恋人作戦”でどうでしょうか!!??
● 赤には白で対応しましょう。赤を薄めればピンクです。ピンク作戦は武人には最高です。
更に躁状態であれば、一夜のみでは体力は消耗しません。千一夜物語が必要です。
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成29年(2017)7月4日(火曜日)
通算第5339号 <前日発行>
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中国の「一帯一路」は、想定より欲が深かった
次にフィンランドとラトビアが標的の北極航路
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プーチンが神経をとがらせているのは北極圏への中国の進出である。
北極海から北海、バルト海はソ連時代からモスクワの戦略にとって重要なシーレーン拠点であり、独占的な軍事ルートである。
ここに中国がガヤガヤと割ってはいるのだから心穏やかではない。
すでに中国は北極航路を開拓しているが、このためアイスランドの北辺の土地をリゾート開発と偽って買収しようと動いたことがある。
植民化を警戒したアイスランド当局は、この土地買収を蹴ったが、中国がつぎに虎視眈々と狙っていたのがフィンランドとラトビアだった。
はなしはこうである。
2017年6月30日、中国遼寧省大連。ここで毎年、中国版「ダボス会議」が開催される。中国側の責任者は李克強首相である。フィンランドからはユハ・シピラ首相がやってきた。
両国の首脳会談で経済協力の推進が合意された。
中国北欧経済協力の強化は「北極圏プロジェクト」と謳われるのだが、中国にとっては「一帯一路」構想の北欧拠点とすべき案件である。
ノルウエイの東北端、北極海に面した小さな港はヒルケネス(英語読みはカーケネス)。ここは地図をみると明らかになるようにフィンランドの北への出口を塞ぐようにはみ出している。ということは、ヒルケネス港はフィンランドのほうが近い軍事的要衝である。
大戦中はソ連が空爆した。なにしろ現在のロシア国境へは僅か七キロ。ヨーロッパ最北端の町をみようと近年は観光客のすがたがちらほらあるという。
中国の狙いは、ここへ鉄道を連結し、フィンランドの南北を縦断して、ヘルシンキへ運び、さらにはヘルシンキが海運のハブとして活用すれば、ロシアのサンクトペテルブルグ、エストニアのタリン、ラトビアのリガ、そして対岸はスエーデンのストックホルムと、従来の航路に繋げることだ。
ちなみにヒルケネス港は不凍港だ。
▲「北極圏回廊」の総額予算は4350億円という巨費。
「北極圏回廊」と中国が名付けたこのプロジェクトは総額34億ユーロ(邦貨換算で4350億円)、フィンランドにとっては涎が垂れる魅力的プロジェクトである。
したがってフィンランド財界は大いに期待し、学界もフィージビリティスタディに弾みがつかせる。
海路ばかりか鉄道が陸地輸送に繋がり、くわえて北極圏のガスをアジアへ輸送する運搬手段にもなりうる。このルートが完成すれば、アジアと欧州の交易運搬ルートは25%ほど日程が短縮される。
中国とフィンランドの結び付きは意外と早く、1950年代に西側で英国についで外交関係を樹立しているうえ、2017年四月には習近平主席がフィンランドを訪問している。
だが、この大風呂敷、あるいは実現すれば中国の大盤振る舞いになる世紀のプロジェクトも、英米やカナダ、西ヨーロッパ諸国には脅威論より、懐疑論の萌芽多い。
第一に北極圏のガス、石油掘削、精製など、現在の市場価格に照らしても、元が取れる採算ベースには乗りにくい。
第二に鉄道輸送に比べると海上輸送コストは遙かに安いが、はたして、それだけの需要が本当に見込めるのか。ちなみに2016年の中国―欧州間の輸送は20万コンテナに過ぎなかった。
第三に鉄道の敷設工事は、峡谷が多いフィンランド、ノルウエイで、工事現場への道路整備など、インフラ建設にたいそうな事件とエネルギーと費用をともなう。インフラ建設を、いったい誰が亡ファイナンスするのか。そもそも、このプロジェクトは今後のフィージビリティスタディに数年を要し、さらには工事に十年を要する。冬場は工事ができないからだ。
▲ラトビアも食い込む
バルト三国の真ん中にあるのはラトビア。いまもロシア系住民が多く、決して反露感情が国全体に横溢しているわけではない。
この首都のリガからロシアを通過し、中国は浙江省義鳥と結ぶ鉄道網が、16年九月には開通している。
ロシアとしては既存の鉄道網強化のほうが中国から出発した鉄道は長い長いロシア領土を経由し、通過料も取れるから国益にかなうため、前者ほど神経質ではない。
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● 兵法の第一は、戦わずして勝つ”
その為には、相手が疲弊するのが良いのです。今の中共を見ていると、精神的には
躁状態を思わせます。つまり、元気で精神的に高揚が著しく、何でもできるという
錯覚にとらわれている状態です。
● この精神状態は、気前が良くなり、何でも安請負をして、失敗しても全く気にしない
状態を云います。資本家ならリスクを計算して高いリスクには高金利をとり
失敗しても傷を軽くする対策を取るものです。しかし、彼らは武人です。
● そのような計算は苦手です。すべてはメンツや自尊心が優先されます。それに躁状態が
重ねれば、よいしょをすればいくらでも大風呂敷を広げます・
● 其処が重要です。大風呂敷を広げさせる環境をドンドンと提供してあげましょう。
そうすることで、最後は社会的禁治産状態になる事は容易に想像できます。
つまり、経済的破産です。
● これが武人で更に躁病の最大の問題点です。投資したお金が回収できないときは、お隣の
国であれば、脅して領土を取ればよいですが、北極海路となれば、そこは
ホッキョクグマやロシア熊の縄張りです。回収は不可能でしょう。
● ましてや2030年代後半から戦雲高くなり、2046年から世界は内戦と戦国時代に突入するのです。
お金の回収はほぼ不可能でしょう。
● がんばれ頑張れ、北極海路!!! 北の一路一帯を腐してはいけません。
褒め殺し作戦でいきましょう。北の肌の白いご婦人をご提供すれば、
いちころでしょう。そのくらいの費用なら日本も出せるでしょう。
● 題して、北の白い恋人作戦”でどうでしょうか!!??
● 赤には白で対応しましょう。赤を薄めればピンクです。ピンク作戦は武人には最高です。
更に躁状態であれば、一夜のみでは体力は消耗しません。千一夜物語が必要です。