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中東のつかの間の平和と再度の大混乱と第三次内戦型世界大戦

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み <トルコ警官、駐アンカラ・ロシア大使を銃撃、「暗殺」の波紋はどこへ

有)宮崎正弘事務所 [メルマ!:00045206]

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成28年(2016)12月20日(火曜日)弐
        通算第5143号  
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 つぎに拡がる「闇」はトルコか。「第二のシリア」に転落の懼れ
  トルコ警官、駐アンカラ・ロシア大使を銃撃、「暗殺」の波紋はどこへ
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 トルコの首都アンカラで、暗殺事件。

 駐アンカラのロシア大使アンドレー・カルロフが非番のトルコ警官(私服に着替えていた)によって射殺されたのだ。
 12月19日(日本時間20日未明)。
 
 トルコ警官が転じてテロリスト、「アッラー・アクバール」(神は偉大なり)と叫んで突入した狙撃テロリストは、黒づくめのスーツにネクタイ、拳銃を握りしめ、ちょうど記者会見を終えた大使めがけて発砲した。
「アレッポを忘れるな」と叫び、付近にいた人々にも乱射(現在死傷者は不明)。その後、犯人は殺害された。

 カルロフ大使はアンカラ市内の「現代芸術ギャラリー」で開催されていた写真展にゲストで呼ばれ、祝辞をのべていた。
同写真展は「トルコ人のみたロシア カリニングラードからカムチアツカまで」と題されていた。

同大使はロシア外務省に拠れば1974年のソ連時代から外交官であり、ソウルと平壌大使もつとめた朝鮮通。

背景にあるのはロシアの強圧的なシリア介入への不満であろう。

 トルコとロシアはシリアをめぐって敵対関係から急速に雪解けを演じ、エルドアン大統領が八月にサンクトペテルブルグを訪問し、プーチン大統領と会談した。引き続くペルーのAPECでも懇談した。

 ロシアがシリア空爆に参加したためトルコ軍機がロシア爆撃機を撃墜し(15年11月)、両国関係は極端に冷え込んできたが、16年7月のクーデター未遂直後からエルドアンは対ロ路線を180度転換させ、ロシアと「共闘関係」に入った。

 トルコ国民にとっては、あまりに打算的なエルドアン外交に不満が鬱積していたのは事実で、しかもアサド政権打倒を叫んでいたトルコが、アサド体制擁護のロシアに与するとは何事か、というわけだ。

昨日までの友人を平気で切り捨てるのが外交というものだが、情緒的反応をするトルコ民族には、冷血冷酷な、しかもイスラム世界の掟に背く遣り方は許せないことになる。トルコは中国北方にいたモンゴル系突厥が始祖とされ、トルコ語は日本語と似ているほどにアジア系、感情を豊かに表現する民族である。
しかもトルコは中東最大の親日国家である。


▼中東情勢の混乱、大混沌から次を展望すると暗黒ではないのか

 暗殺事件は衝撃的だが、ここで次の展望をみると、ロシア軍とアサド政府軍によるアレッポ制圧によって米国が支援した反政府勢力は敗北した。
つまり、これは「オバマの敗北、プーチンの勝利」を鮮明にしたことになる。オバマの中東外交は、これにて「完全に」失敗したと言える。

 エルドアン政権はISとクルドの反乱に頭をいため、昨秋以来、アンカラ集会襲撃、イスタンブール空港での大量無差別殺戮テロ、その後イスタンブールでのテロ、またもアンカラでのテロ、そして数百万の難民を抱えて、もしトルコが無政府状態となれば、第二のシリアに陥落することになる。

 トランプ次期政権はどう出るか。
 イスラエル、サウジアラビアは連鎖で次の行動をどうするか。トルコはNATOの重要メンバー。ドイツも行動に出ざるを得ない。

 トルコは観光立国でもあるが、年間400万人はドイツから、200万人がロシアから。日本は15万人ていどの観光ツアーが昨秋まで組まれていたが、テロ事件以来、実質ゼロとなっている。この観光産業の壊滅状態は、経済を悪化させる。暗い展望しか、いまのところ視界には見えてこない。
     ◇○◇□み☆☆☆◎や○□☆☆ざ○◇□○き○◎○□   

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● むしろ、近未来的には、中東はとりあえず落ち着くということでしょう。
  オバマ政権の中東への介入は、大失敗なのです。オバマが中東に
  春をもたらす”と書生じみた介入が招いた結果です。

● USA自体は非民主主義的な政権の国民への介入や、テロ容疑者を証拠がなくても
  疑いだけで令状もなく逮捕して永遠に好きなように出来る法律を
  より完成されたものにしたのも、実はオバマ政権です。

● 既によく見れば、2001年の9:11から、テロとの戦いという名の下で、USAの
  政権は共和党も民主党も、民主主義的手続きを放棄しているのは、
  馬鹿でもわかります。

● そのような国が、民主主義を中東に教えると、政治的軍事的介入をするというのですから、
  お笑い草というものでしょう。そして結果は暗黒の混乱を中東全域にもたらした
  だけであることは、現在を見ればわかることです。

● 中東にロシアが介入してからは、ロシアの失敗を狙い、ロシアとエルドアン政権との
  対立を画策してきたのですが、これもエルドアン氏の気づきとプーチンへの
  接近によって頓挫しました。

● 本来トルコはロシアと同じ知恵者=賢帝独裁の時代ですから、仲良くなるのも早いのです。
  むしろNATOの一員なのに、ユーロに加盟できない矛盾が表れているのでしょう。
  つまり、NATOがトルコを支援するとは、結局のところUSAのように

● トルコの春を狙うということですから、当のUSAも失敗しているのに、NATOが
  成功するということは、可能性としてはないのでしょう。むしろいつ
  NATOからトルコが脱出するかが問題なのです。

● むしろ、ロシアートルコーシリアの枢軸で、一時的に中東は安定すると思われます。
  それをUSA民主党系ーサンダース系社会主義者ー背景のグローバリストー
  一部のユダヤ系が壊して紛争を広げようとしているのですから、

● トランプ大統領の誕生で、むしろ彼らの陰謀は頓挫するでしょう。問題はトランプ氏の
  後釜の民主党系の大統領が、再び中東に介入するかどうかでしょう。
  勿論介入するでしょう。かくも革命家は左も右もしつこいのです。

● 戦士の粘着性・執着性体質です。従って一端落ちつたかに見える中東は、再び
  トランプ後の民主党系政権で再び大混乱の嵐に巻き込まれるのです。

● これが2030年代から世界の雲行きが怪しくなる時代へとつながるのです。
  つまり、USA民主党系を牛耳っている社会主義者≒共産主義者と
  裏で操るグローバリスト系の大富豪たちの望みが、

● 叶えられ、世界は内戦型世界大戦へと進むのです。

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