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歴史の転換期/罵倒という戦い・口論で済めば良いが

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成28年(2016)5月20日(金曜日)
          通算第4909号 
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 ファシズムが米国にやってきた、とネオコンの論客
  ロバート・ケーガンがトランプを「衆愚政治の象徴」と罵倒****************************************

 ロバート・ケーガンと言えば米国ネオコンの代表的存在。ブルッキングス研究所研究員であり、毎月『ワシントン・ポスト』に独特なコラムを寄稿する。
彼の著作は日本でも翻訳がある。畏怖による、シングルのパワーによる世界統治を説いて、レーガンブッシュ時代の論壇の一翼を担った。

 そのケーガンが『ワシントン・ポスト』(5月18日)に寄稿し、トランプはヒトラーの再来であり、「ファシズムとは衆愚政治のなれの果て、確乎なる政治信念はなく、つねに衆愚の赴くところに政策を収斂させる」。「トランプは共和党の政治綱領を代弁するなどというのは、お笑い草だ」と罵倒した。

 「民主政治への脅威がトランプであり、イデオロギーも政策もない。彼の言うことは毎日変わる。ところが彼に共鳴する支持者は共和党がどうなるかなどと考えては居ない。共和党そのものは彼に冷ややかであるばかりか、敵対的でさえある」。
 (だとすればヒラリーに猛追するサンダースも同じであるが、民主党には一切触れていない)

 「トランプは国家の不備と不適切さをならべて批判し、熱狂という異様な現象を作り出した。これを許したのは共和党の怠慢であり、ムスリム、ヒスパニック、中国人をひたすら攻撃し、トランプは熱気を仕立て上げたのだ」とケーガンは続ける。

 「民主政治はときに怒り、興奮、不満をぶちまけるメカニズムを必要とし、だからこそファシズムに転じやすく、民主体制のもと、自由な社会がときに強き指導者を求めるという矛盾に導く」としてトクビルを引用しつつ、続ける。

「まさに『マス』だ」、これぞ「デモクラシー」ではなく「モブクラシー」と呼ぶべき現象なのである、と言い放ったケーガンは「トランプを支持するひとびとは、やがてスターリンが熱狂的な現象のもとに権力を手にするや、かれらが希望した正反対の方向へ走ったように、いずれトランプを撰んだことを後悔するだろう。かれが司法、軍、FBIを掌握したら、いったいどうなるかを誰も考えてはいない。マスは力強きリーダーを勘違いで撰ぼうとしている」。
 
 「かくて米国にファシズムが到来する」とケーガンは警告するのだが、相当程度にネオコンの逆恨み心情が被さった論評となっている。
 昨日あたりから米国の、たとえばCNNの世論調査では「トランプとヒラリー対決となった場合、トランプが勝つ」とする予測をはじめた。

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● 彼自身も、畏怖による、シングルのパワーによる世界統治を説いた事からわかるように、洗練された
  ファシズムの典型である。言い換えれば、目くそが鼻くそを笑っているようなものです。

● いずれにしろ、目くそ鼻くそが出るから、目と鼻は健康を保てるのです。糞をため続ければ、
  腸閉そくで死ぬように、糞と名の付くものは、生きるためには必要でしょう。
  このような人は、自分は糞をするが、美人は糞もしないと思い込む人でしょう。

● 現実が見えないとはこのようなことです。大衆を馬鹿にして、エリートの政治を目指すひとが
  何をいまさら、大衆を愚弄して、衆愚政治というのでしょう。

● 大衆は愚かである分、つつましいものです。世界の統一や自分の利益のみを考えずに、
  日々を生きていければ、それだけで幸せなのです。その愚かでつつましい生活をも
  保証しないから大衆は怒るのです。

● そもそも人類が生存して生きていく為には、その愚かで慎ましい集団が必要です。
  そうでなければ、人類は絶滅するのです。絶滅を免れるのは、愚かで慎ましい
  圧倒的大衆が必要なのです。

● 少数のエリートのみでは人類は生きていけません。そもそも愚かな大衆がいるから彼らは
  エリートとして君臨できるのです。大衆を愚弄するのは、そもそもの
  自分の存在基盤を否定するようなものです。

● 糞を出し続けることによって、健康が保てるように、汚い糞は健康には是非必要なのです。
  しかし悪臭の糞が、体の危険を知らせるように、それは重要なサインなのです。
  それを無視するから、病気で個体は死ぬのです。

● それと同様、愚かで慎ましい大衆が、怒りを表すのは、余程の事でないとしないのです。
  其処を理解しないのが、腐ったエリートの姿なのでしょう。彼自身が腐っているので、
  他人が発する臭みもわからないのです。

● 創造的破壊≒アポトーシス≒犠牲は、すべての原則です。寿命のない存在もないのです。

● 既存の組織や体制や理念などを破壊するのが、トランプとサンダースの役割なのです。
  その時に大衆は鉄砲玉となり、犠牲となり、人類の存続に重要な役割を果たすのです。
  犠牲があるから、人類は生存できるのです。勿論全ての動物もです。

● 愚かで慎ましい大衆が、人類の存続のために、戦いの犠牲になるべく目覚めつつあるのです。
  犠牲とは読んで字のごとく、内戦で死ぬ覚悟を意味するのです。愚かな大衆が
  犠牲を覚悟したときは、革命を意味するのです。怖いですよ。

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