https://www.msn.com/ja-jp/news/world/%e7%b1%b3%e4%b8%ad%e6%88%a6%e4%ba%89%e5%9b%9e%e9%81%bf%e3%81%8c%e6%9c%80%e5%a4%a7%e3%81%ae%e5%9b%bd%e7%9b%8a%e3%80%81%e3%80%8c%e5%85%b1%e9%80%9a%e3%81%ae%e4%be%a1%e5%80%a4%e8%a6%b3%e3%80%8d%e3%81%ab%e5%9f%ba%e3%81%a5%e3%81%8f%e5%90%8c%e7%9b%9f%e9%96%a2%e4%bf%82%e3%81%ae%e5%98%98/ar-BB1a20eM?ocid=msedgntp
米中戦争回避が最大の国益、「共通の価値観」に基づく同盟関係の嘘 田岡俊次 2020/10/15 06:00トランプ米大統領が新型コロナウイルスに感染、ホワイトハウス職員や政権関係者30人以上が感染者となる混沌とした情勢の中、ポンペイオ米国務長官が4日から6日まで来日し、日米豪印4カ国外相会議が開かれた。
この4カ国は2007年以来QuAD(4カ国戦略対話)と称する非公式な同盟関係を結んでいるが、米国はこれをNATO(北大西洋条約機構)に準じた公式の同盟関係にし、中国包囲網を結成しようとしている。
その看板は「共通の価値観」だが、米国の言う「共通の価値観」というのは怪しいものだ。
日本と米国は
「普遍的価値観」を共有するのか
トランプ大統領は「アメリカ・ファースト」を公言し、米国が主導していた「TPP」(環太平洋パートナーシップ協定)や、気候変動対策を定めた「パリ協定」、イランの核開発を規制する「イラン核合意」から相次いで離脱した。
ほかにも、新型コロナウイルスの感染拡大が起きると、運営が中国寄りだとして「WHO(世界保健機関)」から脱退を表明、また「米国の対中制裁関税は差別禁止の国際ルールに違反」とするWTO(世界貿易機関)に対しても、「何らかの措置をとる」として対抗姿勢を示すなど、いたる所で国際協調を破壊してきた。
国内でも、5月にミネソタ州で黒人男性が警官に首を押さえつけられて死亡した事件を機に拡大した人種差別抗議運動に対しても抑圧する姿勢を続けている。
最近でも、白人至上主義の極右団体「プラウド・ボーイズ」に対し「下がって待機せよ。騒乱を起こしているのはアンティファ(反ファシズム集団)や左翼だ」と、人種差別活動を容認する姿勢も見せている。
米軍では士官を除く一般兵士の約20%が黒人で、中南米系のヒスパニックも多く、隊内で人種対立が広がれば軍は破綻する。米軍の高官たちは差別的言動の防止に懸命で、トランプ大統領とは一線を画している。
日本でもトランプ氏の言動に「共通の価値観」を感じる人はごくまれだろう。
20以上の独裁国家支援してきた米国
国家間の利害関係は常に変わる