http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20140605005
栄養失調の子供が“追い付けない”理由 Karen Weintraub for National Geographic News June 5, 2014
栄養失調の子供の命を救う方法はわかっている。しかし、栄養状態が改善しても成長が追い付かない理由はまだわかっていない。最新の研究によれば、その答えは“腹の虫”にあるかもしれない。
「Nature」誌に6月4日付で発表された研究論文によれば、栄養失調の乳幼児の消化管では微生物の生態系が確立されていないという。現在の治療法では、この生態系を成熟させることはできない。ワシントン大学で腸内微生物叢の研究を行うジェフリー・I・ゴードン(Jeffrey I. Gordon)氏は、過去に栄養失調だった子供が低身長や免疫の問題、知的障害を抱える理由の説明になるかもしれないと話す。
「現在の治療法には何かが足りない」。ゴードン氏は新たな治療法として、栄養補助食品をもっと長く食べ続けること、体に良い影響を与える微生物プロバイオティクスのサプリメントを摂取することを提案している。
子供の腸内微生物叢と免疫系、脳は同時に成長しているようだとゴードン氏は話す。子供の成長とともに腸内に形成される微生物叢の健全な状態がわかれば、栄養失調のような健康状態に陥っているとき、何が異常かを解明でき、治療法の改善につながるはずだとゴードン氏は期待する。
「われわれ人間の成長は微生物叢の成長を伴う。生まれてからの変化を見守り、正常な状態を把握しなければならない」とゴードン氏は話す。「われわれが健全に成長し、すべての潜在能力を引き出すには、おそらく腸内微生物叢の健全な成長が必要なのだろう」。
生まれたばかりの赤ん坊の消化管に微生物は存在せず、生後2年をかけて微生物のコロニーが形成される。この微生物が生涯にわたって健康に影響を及ぼしている可能性が高い。
ゴードン氏の研究チームはまず、バングラデシュの健康な子供50人を対象に、生後2年にわたって月1度のペースで便の試料を採取した。その結果、24種の微生物の組み合わせを見れば、微生物の生態系の成熟度を予測できるとわかった。
健康な子供の場合、下痢になると微生物の生態系はいったん崩れるものの、すぐに回復すると、論文では述べている。
ゴードン氏らは次に、栄養失調や下痢で入院している乳幼児64人の便を調べた。子供たちは1〜2週間にわたって抗生物質と栄養補助食品を摂取し、その後、家族に栄養補給の方法が指導された。
ところが、もともと崩れていた微生物のバランスが最初に少し改善しただけで、その後はほかの子供に大きく水をあけられているとゴードン氏は話す。
「食事だけで改善させるのは無理なようだ」。
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● この意味することは、母親の庇護のもとにある時期は、全人生を決定する可能性があるということです。
● 生まれてからの数年間は、特に栄養は重要であり、親の愛情は非常に大切ということです。日本でも
みつごの魂百歳まで、と云われますが、これと関係もあるといえましょう。
● 単に肉体的なものだけでなく、知能も遅れるというところに、悲惨な問題が見られます。脳自体が
肉体=物質ですから、当然といえば当然ですが。
● ここに貧困の悪循環や、途上国の問題等が関係している可能性はあります。十分な食べ物は国民の単に
体格の問題のみでなく、知能にも関与して事は、農業の重要性が再認識されます。
● 従って、最近日本人の体格の向上が滞っている事は、知能が滞っている事にもつながる可能性があります。
クル病や原因不明の病気が増えている事は、国家は政治家は真剣に考えることが必要です。
● 農協も政治的な行動や自己の利益のみでなく、国民の栄養的な観点からも、真剣に農業を発展させることが
必要でしょう。そうでなければ、国民から愛想をつかされます。
栄養失調の子供が“追い付けない”理由 Karen Weintraub for National Geographic News June 5, 2014
栄養失調の子供の命を救う方法はわかっている。しかし、栄養状態が改善しても成長が追い付かない理由はまだわかっていない。最新の研究によれば、その答えは“腹の虫”にあるかもしれない。
「Nature」誌に6月4日付で発表された研究論文によれば、栄養失調の乳幼児の消化管では微生物の生態系が確立されていないという。現在の治療法では、この生態系を成熟させることはできない。ワシントン大学で腸内微生物叢の研究を行うジェフリー・I・ゴードン(Jeffrey I. Gordon)氏は、過去に栄養失調だった子供が低身長や免疫の問題、知的障害を抱える理由の説明になるかもしれないと話す。
「現在の治療法には何かが足りない」。ゴードン氏は新たな治療法として、栄養補助食品をもっと長く食べ続けること、体に良い影響を与える微生物プロバイオティクスのサプリメントを摂取することを提案している。
子供の腸内微生物叢と免疫系、脳は同時に成長しているようだとゴードン氏は話す。子供の成長とともに腸内に形成される微生物叢の健全な状態がわかれば、栄養失調のような健康状態に陥っているとき、何が異常かを解明でき、治療法の改善につながるはずだとゴードン氏は期待する。
「われわれ人間の成長は微生物叢の成長を伴う。生まれてからの変化を見守り、正常な状態を把握しなければならない」とゴードン氏は話す。「われわれが健全に成長し、すべての潜在能力を引き出すには、おそらく腸内微生物叢の健全な成長が必要なのだろう」。
生まれたばかりの赤ん坊の消化管に微生物は存在せず、生後2年をかけて微生物のコロニーが形成される。この微生物が生涯にわたって健康に影響を及ぼしている可能性が高い。
ゴードン氏の研究チームはまず、バングラデシュの健康な子供50人を対象に、生後2年にわたって月1度のペースで便の試料を採取した。その結果、24種の微生物の組み合わせを見れば、微生物の生態系の成熟度を予測できるとわかった。
健康な子供の場合、下痢になると微生物の生態系はいったん崩れるものの、すぐに回復すると、論文では述べている。
ゴードン氏らは次に、栄養失調や下痢で入院している乳幼児64人の便を調べた。子供たちは1〜2週間にわたって抗生物質と栄養補助食品を摂取し、その後、家族に栄養補給の方法が指導された。
ところが、もともと崩れていた微生物のバランスが最初に少し改善しただけで、その後はほかの子供に大きく水をあけられているとゴードン氏は話す。
「食事だけで改善させるのは無理なようだ」。
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● この意味することは、母親の庇護のもとにある時期は、全人生を決定する可能性があるということです。
● 生まれてからの数年間は、特に栄養は重要であり、親の愛情は非常に大切ということです。日本でも
みつごの魂百歳まで、と云われますが、これと関係もあるといえましょう。
● 単に肉体的なものだけでなく、知能も遅れるというところに、悲惨な問題が見られます。脳自体が
肉体=物質ですから、当然といえば当然ですが。
● ここに貧困の悪循環や、途上国の問題等が関係している可能性はあります。十分な食べ物は国民の単に
体格の問題のみでなく、知能にも関与して事は、農業の重要性が再認識されます。
● 従って、最近日本人の体格の向上が滞っている事は、知能が滞っている事にもつながる可能性があります。
クル病や原因不明の病気が増えている事は、国家は政治家は真剣に考えることが必要です。
● 農協も政治的な行動や自己の利益のみでなく、国民の栄養的な観点からも、真剣に農業を発展させることが
必要でしょう。そうでなければ、国民から愛想をつかされます。