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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和2年(2020)6月25日(木曜日)弐
通巻第6555号
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EU、7月1日から国境を再開するが、
米国、ブラジルは駄目だけど、中国はOK
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米国は週三便ていどで中国の北京、上海便を再開し、西海岸シアトルとを結ぶ。
米国の国内線は三割程度回復しているようだが、フロリダ、テキサスなど人口大州で感染がむしろ拡大傾向にあり予断を許さない。
日本と中国は現在定期便を停止しているが、チャーター機と貨物便がかなりの頻度で飛んでいる。日本はベトナム、豪、NZ、タイからの入国を認め始めるが、中国からは、もっと先になるだろう。
台湾はトランジット客を認めはじめ、さらに日本便の再開も視野にいれた。なにしろ日本へ入国する外国人は1700名(五月)しかいない。人の行き来は制限されているが、貨物機は飛んでいる。
さてEU諸国だが、7月1日から国境を再開する。ただし、死者の多い米国、ブラジル、北マケドニアなどの入国は拒否する。ところが元凶の中国からの旅客入国はOKである。
コロナ死は米国、ブラジル、英国、スペイン、イタリア、インドなどが一万人を越えており、世界で900万人が感染している。
犠牲者の数はとうにベトナム戦争、朝鮮戦争、ヒロシマを越えて、第一次世界大戦の戦死者の数を超えた。
スペイン風邪による死者は全世界で五億人が感染し、およそ1700万人が死んだ。日本でも39万人が亡くなるという20世紀最大の犠牲を出したパンデミックだった。
武漢ウィルスの猛威は、各地に第二次感染を広げており、不安は払拭されていない。