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旧来の保険診療を保つため・進歩を拒絶する日本の歯科医療。日本常識は世界の非常識。東南アジアにも劣る歯科医療。

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★ https://www.msn.com/ja-jp/news/world/タイの歯科医を呆れさせた、恐るべき日本の歯科の非常識/ar-BB11yg5a?ocid=spartanntp

タイの歯科医を呆れさせた、恐るべき日本の歯科の非常識 

ハーバー・ビジネス・オンライン 2020/03/23 08:49 
 
© HARBOR BUSINESS Online 提供 タイの歯科では、日本での杜撰な治療歴を指摘された 
「口腔崩壊」の果てに行った歯科医で経験したこと
 「ガリッ」
 ガムを噛んでいた時に、口の中から嫌な音がした。そして次の瞬間筆者の口から出たのは「ギャー」という絶叫だったーー。
 考えてみれば、前回行った歯科での治療で痛みが激しく、四・五年歯医者には行っていなかった。今思えば「口腔崩壊」に近い状態だったのだろう。先ほどの音は歯の一部が崩れた音で、同時に神経がむき出しになったのだ。
 ここまでひどくなると、我慢とか意志の強さとかは関係ない。文字通り空気が通るだけで悲鳴が上がるほどの激痛なのだ。唾液が触れただけでも左下の歯の一点に電気ショックで拷問をかけられたときのような痛みが走る。もはや一日も、いや一分も待っていられない。


治療中の痛みについて歯科医に口止めされる
 当時の筆者は京王井の頭線沿いの富士見ヶ丘駅に住んでいた。とりあえず、自宅から駅に向かう途上にある一軒の歯科に飛び込むしかなかった。
 「ああ、ひどいね。これは神経取るしかないね。なんでこんなになるまで放っておいたの?」
 そこの歯科医は何となく横柄だった。しかし、放っておいたのは筆者の責任で、反論できる雰囲気ではない。
 「あの、痛みがないように治療できませんかね?」
 「ここまでひどくなっているのにそんないい話があるわけないじゃないの。治療中の痛みについては、い・わ・な・い約束でっ!」
 あれから10年以上経つが、あの「い・わ・な・い約束でっ」は今だに耳から離れない。
 だが一分すら待てなかった筆者に選択の余地はなかった。否応なく根管治療(RCT)が始まり、若手歯科医に引き継がれたが、半年にわたり毎回痛い思いを続けることになった。数年後に改めて別の歯科でX線を撮り直すと、見事に膿がたまっていた。


 今回の記事を書くにあたり、改めてこの歯科を検索してみた。すると、Googleで17件のレビュー平均点が「3.5」となっているのだが、特筆すべきは「5」と「1」で極端に分かれるということだ。
 もちろん、ネット上のレビューが全て信用できるわけではないことは、アマゾンやヤフコメでさんざん匿名の誹謗中傷を浴びてきた筆者も重々承知している。
 ただ、レビューの数々は明らかに本名と思われる名前で投稿されたものもあり、何より筆者の「い・わ・な・い約束でッ」という実体験とも重なり、非常に信用性が高いのだ。


 武士の情けで歯科名は出していないが、もしこの歯科が名誉棄損か何かで筆者を訴えてきたら、バンコクの歯科に残る、「根管治療が失敗して膿がたまった筆者の口腔内のX線写真」を証拠として出す予定である。
 この数年後、別の歯科でX線を撮影し、前述の通り化膿していることを知らされた。どうすればいいのかと問うと、「歯茎をメスで切って取り出すしかありませんね」という。もちろん、手術中は麻酔をかけているから痛くないのはわかる。それでも、歯茎をメスで切り刻んで出血する姿を想像すると寒気がした。
痛みは一切なく、寝ているうちに治療が終わったタイの歯科


 こうして2014年に、悲願のバンコク歯科行きが実現した。すでにX線などの資料もメールで送信しており、その日のうちにRCTを開始できるよう専門医も用意してくれていた。
 おそらく30歳手前くらいの若手女性担当医は、顕微鏡で患部を見て、フッと鼻で笑った。
 「これは化膿していますね。すぐに治療を始めましょう」
 「なんで化膿しているんですかね?」
 「前担当された方が失敗したということでしょう」
 専門医の目から見れば、日本で受けた杜撰なRCTは嘲笑するしかなかったに違いない。
 そこからは粛々とRCTがすすめられた。「メス」という単語すら出て来ることがなかった。顕微鏡を使う通常のRCTで十分に対応できる範囲だったということだ。
 「はい、治療が終わりましたよ。あなた、治療中寝ていましたね。つまり痛みが全くなかったということで、非常によい兆候です」
 そう言われてみると、RCTにつきものの激痛が一切なかった。文字通り、寝ている間に終わってしまった。
 「来週月曜に、もう一度来てくださいね」
 
 そして、もう一度月曜に中をのぞき、何事か作業して治療は完了してしまった。あの半年にわたる痛みと徒労の日々は何だったのか。
日本の現実を告げると、呆然としていたタイの歯科医
 後日、別のタイ人歯科医と昼食を共にする機会があった。
 「日本ってね、歯科治療を個室でやらないところが少なくないんですよ」と言うと、先方は絶句した。


 続けて「諸々の器材も滅菌処理しないで使い回しする歯科医さえいます」(編集部注:薬液消毒、洗浄は行っている。滅菌処理しない歯科医が存在するのは主に歯を削るドリルやその持ち手であるハンドピースという箇所。参照: 歯を削るドリル「使い回しが36%」の衝撃事実/AERA,東洋経済オンライン)と言うと、絶句に加え、目が大きく見開かれた。


 「RCTのとき、ラバーダムや顕微鏡を使う歯科医はほとんどいません」と言うと、今度はあまりの衝撃に唖然として、声も出ない。
 もはや、筆者の口から出る言葉を一言も信用できない様子だった。
 「日本の常識は世界の非常識」あまりにも言い古された言葉だが、歯科業界にこそ最も当てはまるのが悲しい現実である。
 次回は、歯科の基本中の基本「消毒・滅菌」について掘り下げていく。


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