肺がん気付かず治療遅れ 大阪の病院、1年9カ月
事故・訴訟 2019年12月26日 (木)配信共同通信社
大阪急性期・総合医療センター(大阪市)は25日記者会見し、画像診断医が電子カルテで提出した患者の肺のコンピューター断層撮影(CT)画像に主治医が気付かず、肺がんの発見が1年9カ月遅れたと発表した。
患者は60代男性で、現在は抗がん剤治療中。センターは「がんが大きくなったことで治療の効果が小さくなると考えられる」と説明した。
センターによると、男性は不整脈の治療のため、2018年1月に左心房のCT検査を受けた。画像診断科の医師が肺も含めたCT画像を作成すると、左の肺にがんの疑いがある影が映っていた。画像診断医は画像と報告書を電子カルテで心臓内科の主治医に提出したが、主治医は、左心房の画像は見たものの、肺の方の画像には気付かなかった。その際、画像診断医から直接の連絡はなかったという。
男性が19年10月に再度受診した際、ステージ4の肺がんが見つかり、判明。センターは男性に謝罪した。がんは18年1月と比べて1・5倍ほどに大きくなっていた。