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Channel: 歴史と経済と医療の未来予測・歴史経済波動学
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現代版・ユダヤの商法。真似したが上手くゆかない中共商法かな!?

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
令和元年(2019)10月25日(金曜日)
         通巻第6249号  
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中国冶金工場から赤褐色の毒性液体がビルマルク海に流れだした
 パプアニューギニア政府、操業停止、工場閉鎖を命令
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 パプアニューギニアの首都はポートモレスビーである。パプアは巨大な島だが、その東半分がパプアニューギニア。西半分はインドネシア領で、ポートモレスビーは南側に位置する。ビスマルク海は北側、ちょうど首都の反対側にある。

 八月に赤褐色の毒性廃液が、ビスマルク海に流れ出した。汚泥、海は赤く染まって、漁業に悪影響が出た。このため10月24日に漁業庁は工場があるキナ・ラムの中国企業に閉鎖を命じた。
 『パプアニューギニア・ポスト・クーリエ』(10月25日)が報じた。
https://postcourier.com.pg/nfa-says-madang-seas-still-unsafe/

 海岸沿いの宏大な敷地に中国国有企業の「中国冶金科工」工場があり、ここではニッケルの精錬を行っている。電池用である。
同集団は巨大コングロマリットであり、高層ビル、五輪施設、近代交通網、浄水場建設などに進出し、世界各地で鉱山開発も進めてきた。パプアニューギニアのニッケル精錬工場は、その一つに過ぎないが、公害対策に手抜かりがあり、また危機管理がなっていなかったため、不祥事を引き起こした。

パプアニューギニアは昨秋APECの開催国だったが、国際会議場を中国に建設して貰い、まるまる寄付された。習近平一行は、ポートモレスビー最高のスタンレーホテルを借り切って宿泊し、当該ホテル入り口に朱色の中華門を立てた。

こうした経緯があってAPECは西側の『借金の罠』論を受け付けず、南シナ海問題も棚上げ、共同声明さえだせないほど紛糾した。
 
一年後、親中派のパプアニューギニア政府の風向きが変わった。『借金の罠』に陥ったことに気がついたのだ。

10月17日から二日間、パプアニューギニアのイアン・リー・スタンリー財務大臣はワシントンを訪問し、IMF・世銀幹部と会談を重ねた。
世銀は、「貸し出しは低利、長期、なぜ貴国はもっと国際機関を利用しないで、(中国などの)プライベートバンクに依存したのか」と厳しく問われたという。

中国のシルクロード関連で、パプアニューギニアのインフラ事業は継続できるかどうか危機的状況にあると財務大臣は帰国後に会見し、予算ではカバーできないほどの金額であると訴えた。
同財務大臣は、今後ADB(アジア開発銀行)と懇談するためにマニラに向かうとした。

 こうした一連の動きから水面下に起きていることが推察できる。つまり返済が無理と判明し、中国の借金の罠から這い上がるためにIMF・世銀とADBに泣きついている構図が浮かんでくる。パキスタンと同様な状況であり、シルクロードのプロジェクトが蹉跌している実態を示唆している。

   □△○み△□△○や△△○ざ◎△□○き□△□ 


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