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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018)1月19日(金曜日)弐
通巻第5586号
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ドゥテルテ大統領は「プーチン」を目指すのか、「第二のマルコス」か
それにしてもフィリピン国民の支持率は圧倒的に高い
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ダーティハリーをもじって「ドゥテルテ・ハリー」。
麻薬ギャングを次々と銃撃し、仲買人も含めて七千人を銃殺した。刑務所は自首してきた麻薬仲買、密売人で満員になった。
イスラム過激派をミンダナオのマラウィに閉じこめ、空爆を含む戦闘状態にはいって、ついに街は廃墟となったがIS系の過激な武装集団を殲滅した。地域には戒厳令が布告されたままである。
国民の人気はあがる。やはりロシアのように「プーチンは強い指導者」、ドゥテルテにも同じことを期待しているのだろう。
ドゥテルテ政権は憲法改正の検討に入った。大統領の権限を強め、戒厳令も、複雑な手続きを簡素化し、大統領の決断で出せるようにするなど、政治力を大統領に一本化しようという内容といわれるが、詳細はまだ外部には漏れてこない。
息子がダバオの副市長を突如辞任したのも、娘がマラカニヤン宮殿で、イメルダ夫人よろしく女帝のふりで写真を撮らせていたことが、リークされたからだが、そんな悪戯に対しても潔癖を演出するのは、どうだろうかと西側の人々なら考えるだろう。
ところがイメルダ時代を思い出すフィリピン国民は、そうした些細な演出にもしびれるのだ。
大統領の任期延長を巧妙な手段でやってのけたプーチンのような、強権政治が、当面のドゥテルテ大統領の目標かもしれない。
◎▽□み◇◎◎や◎▽◇ざ◎□◇き□◇◎
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● フィリピンの歴史は、独裁者がいて、そして飽きられて政権交代、を繰り返しています。
次も独裁者。これは基本的には、日本を除く全アジアに言える事です。言い換えれば、
武人・戦国時代です。日本のみが資本主義=富裕者の時代なのです。
● あまりにも、USAの影響が強かったために、擬態資本主義化していました。
つまり、韓国やタイ等のように、体制が変形させられていたのです。
従って今後はUSAの退潮とともに、その本来の姿を見せるでしょう。
● 既に武人の姿を、ドゥテルテ大統領は見せています。従って国民も時代の申し子
ですから、逞しい男が好きという事なのでしょう。今後武人独裁の本来の
性格が表に出てきますから、日本政府も心して対処すべきです。
● つまり、成文法は二の次であり、力=上に立ったもの、が法そのものなのです。
これは、タイのクーデターでもわかったし、今回の韓国のミニクーデター
でも見られます。ミャンマーもそうです。
● 日本が核武装して、アジアに軍事力を誇示しない間は、基本的に東南アジアでは
無視されるとみて良いでしょう。ただし日本のお金は好かれます。
従って、日本が今後シーレーンの東南アジアを支配下に置く為の
● キーワードは、核武装とお金つまり、援助です。おねだりするか恐喝するか
強奪するかの違いです。東南アジアは資本主義国家=法治国家ではないのです。
核があれば、援助金を減らす事は可能でしょう。彼らは強い男に憧れるからです。
● 女性も武人である事は、日常でも見られます。男一人に女が二人いれば、普通は男性が
どちらかの女性を選んで片を付けると思われますが、ここでは違います。男性をそっち
のけにして、女同士が戦って決着をつけて、勝利者が男を引きずってゆきます。
● 強いから逆に彼女たちは、シングルマザーで生きて行けるのです。男に騙されて
捨てられた母子というイメージで考えているなら、とんでもない事です。(;^_^A