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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成29年(2017)2月16日(木曜日)
通算第5189号
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トランプと面談したネタニヤフは快心の笑みをたたえ
ヨルダン川西岸への入植ペースはスピードを落とす
****************************************
トランプは西側四番目のVIPとして、イスラエル首相を迎えた。英国、日本、カナダに次ぐホワイトハウスの賓客とはビビ・ネタニヤフイスラエル首相だった。
トランプは選挙中、アメリカ大使館のエルサレム移転を発言してきたが、その公約を繰り返すことはなかった。
トランプはネタニヤフを「ビビ」と愛称で呼び、またネタニヤフは苦虫を潰したような、いつもの難しい表情を見せず、終始にこやか。
かれの快心の笑顔は珍しい。
替わりにトランプの口から飛び出したのは西側やアラブ周辺諸国の予測を超えるアイディアで、従来のパレスチナ国家樹立をこえて、「二つの国家と一つの国家」を言い出したことだった。
これは1993年のオスロ協定、ビル・クリントン政権で決めた二国平和共存というアメリカの基本姿勢を逸脱する新レベルのもので、画期的蜷提案だが、はたしてうまくいくか、どうか
世界世論からの反撥が殆どないのは奇妙である。
第一にサウジアラビアは、イエーメンとの紛争、武力介入の泥沼が引き続き、イスラエル・パレスチナ問題で主導的役割を果たそうという意欲がない
第二にエジプトは従来なら「政治大国」としてしゃしゃり出てくるのだが、国内治安対策と景気低迷のために余分な膂力がない。
第三にパレスチナ国家と言っても、現在のガザはハマスがおさめ、イスラエルの軍事管理で和平が保たれており、ジェリにあるパレスチナ自治政府は、統治能力がないことは火を見るより明らかだからである。
第四にヨルダンはシリア難民と景気低迷からくる治安悪化に備えており、そして第五に湾岸諸国は、イランの脅威におびえ、イスラエル・パレスチナ問題は「小さな問題」として、扱いが小さくなった
トランプはこうした状況をたくみに捉え、ネタニヤフ首相には「ヨルダン川西岸への入植ペースを落とすように発言し、ちかく「画期的な和平案を提示する」と胸を張った。
「画期的な提案」の中味は明らかではないけれども、この問題の担当者にクシュナー氏を指名した。
クシュナー氏はイバンカの夫君にしてユダヤ教徒。大統領上級顧問のポストにあり、ネタニヤフ首相との会談に同席している。
中東でもトランプ新機軸路線の動きが始まる。
////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////
● 出た第二弾 !! 2046年のUSAの資本主義崩壊の前後から、内戦型第三次大戦が
本格化すると、数年前から書いてきました。
● 第一弾は、2001年の9:11から始まる、ブッシュ・USAの中東への侵略開始である。
オバマ大統領は、その抑制役、調整役でしたし、そのせいでネタニヤフには
随分と嫌われてきました。
● 過去に見たこともないような、今回のネタニヤフ氏のニヤケ顔。よほどうれしいのでしょう。
第三次大戦への序章第二弾は、トランプ氏が用意するのです、そして今回の
主役はイスラエルです。前回はUSA/ブッシュ大統領でした。
● つまり、トランプ氏のお墨付きを得て、疲弊した中東の主役としてイスラエルが
突如浮上してきたのです。言い換えれば、イスラエル主導による、もちろん
バックにはUSAがいますが、中東支配の野望が達成されるのです。
● むしろイスラエル帝国の野望と置き換えてもよいでしょう。パレスチナだけでなく
ヨルダンやイラクの一部や周辺を支配下に収めての、イスラエル大帝国の
誕生です。これも既に2年前には予測してきました。
● トランプ氏のお墨付きで、イスラエルは中東の御主人として君臨するのです。
中東の火種は消え行くかのように見えましたが、トランプ・ネタニヤフ
コンビで再び火が燃え盛るのです。
● 同時に、北朝鮮も金正男殺害で、自ら紛争の種を用意したのです。そして中共、
アフリカにも火の粉は降り注ぎ、世界は段々と混乱の極みに向かってゆくのです。
● その混乱は当然、2046年のUSA・大西洋先進資本主義が崩壊するまで続き、革命家たちが
その混乱を内戦へと転化させるでしょう。そして2046年にUSA・大西洋先進資本主義
は大崩壊し、市民戦争へと突入します。
● 仏はやや遅れて、2059年前後に資本主義が崩壊して、彼らも内戦への時代へと
突入するのです。言い換えれば、世界戦国時代の幕開けです。
西欧の大崩壊後は、世界戦国時代へと突入するのです。
● 資本主義の崩壊の次は、武人の時代=軍国主義の時代ですから、その序章第二弾役は
独裁的で右派・白色・武人的なトランプ氏がピッタリです。
● 勿論左翼も黙ってはいません。トランプ氏の後には、美しく強い・ハリウッド的な
女性大統領の誕生で、いったん世界の紛争は収まるかに見えますが、しかし
● その次の第二のトランプ氏の誕生と仏のルペン女史大統領の誕生で、USA・
大西洋先進資本主義の大崩壊と、世界内戦型大戦は最終段階へと
進みます。
● 世界の混乱が、USA・大西洋先進資本主義の内戦へと転化されると
同時に世界は戦国時代の幕開けとなるのです。トランプ氏はその為の、
序章第二弾の火付け役となるのです。
● 2046年のUSA・大西洋先進資本主義の崩壊、そして2059年の仏の資本主義の
崩壊で、もはやイスラエルを公然と支援する国は、自らの内戦で忙しく
イスラエルへの支援までは手が届きません。
● つまり、イスラエルはUSA・大西洋先進資本主義と2059年の仏資本主義の崩壊で
四面楚歌となり、領土を拡大したイスラエル大帝国も
大崩壊の危機に瀕するのです。
● そして、みたびイスラエルの民はディアスポラの旅に出かける
運命が待ち受けることになるのです。
● つまり、トランプ氏のユダヤ・イスラエルへの過度の介入援助が、
イスラエルの大帝国形成には役立ちますが、しかし
● そのことが、逆にイスラエル帝国の崩壊を早めることになるのです。
資本主義という、泳げる海を失った国際金融機関のパワーは急速に
衰えて、イスラエルを助けることは出来ず、
● 力で中東を支配したイスラエル大帝国は、力で崩壊させられるのです。
● 西欧の資本主義の大崩壊が、イスラエルの命運を決めるのです。
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成29年(2017)2月16日(木曜日)
通算第5189号
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トランプと面談したネタニヤフは快心の笑みをたたえ
ヨルダン川西岸への入植ペースはスピードを落とす
****************************************
トランプは西側四番目のVIPとして、イスラエル首相を迎えた。英国、日本、カナダに次ぐホワイトハウスの賓客とはビビ・ネタニヤフイスラエル首相だった。
トランプは選挙中、アメリカ大使館のエルサレム移転を発言してきたが、その公約を繰り返すことはなかった。
トランプはネタニヤフを「ビビ」と愛称で呼び、またネタニヤフは苦虫を潰したような、いつもの難しい表情を見せず、終始にこやか。
かれの快心の笑顔は珍しい。
替わりにトランプの口から飛び出したのは西側やアラブ周辺諸国の予測を超えるアイディアで、従来のパレスチナ国家樹立をこえて、「二つの国家と一つの国家」を言い出したことだった。
これは1993年のオスロ協定、ビル・クリントン政権で決めた二国平和共存というアメリカの基本姿勢を逸脱する新レベルのもので、画期的蜷提案だが、はたしてうまくいくか、どうか
世界世論からの反撥が殆どないのは奇妙である。
第一にサウジアラビアは、イエーメンとの紛争、武力介入の泥沼が引き続き、イスラエル・パレスチナ問題で主導的役割を果たそうという意欲がない
第二にエジプトは従来なら「政治大国」としてしゃしゃり出てくるのだが、国内治安対策と景気低迷のために余分な膂力がない。
第三にパレスチナ国家と言っても、現在のガザはハマスがおさめ、イスラエルの軍事管理で和平が保たれており、ジェリにあるパレスチナ自治政府は、統治能力がないことは火を見るより明らかだからである。
第四にヨルダンはシリア難民と景気低迷からくる治安悪化に備えており、そして第五に湾岸諸国は、イランの脅威におびえ、イスラエル・パレスチナ問題は「小さな問題」として、扱いが小さくなった
トランプはこうした状況をたくみに捉え、ネタニヤフ首相には「ヨルダン川西岸への入植ペースを落とすように発言し、ちかく「画期的な和平案を提示する」と胸を張った。
「画期的な提案」の中味は明らかではないけれども、この問題の担当者にクシュナー氏を指名した。
クシュナー氏はイバンカの夫君にしてユダヤ教徒。大統領上級顧問のポストにあり、ネタニヤフ首相との会談に同席している。
中東でもトランプ新機軸路線の動きが始まる。
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● 出た第二弾 !! 2046年のUSAの資本主義崩壊の前後から、内戦型第三次大戦が
本格化すると、数年前から書いてきました。
● 第一弾は、2001年の9:11から始まる、ブッシュ・USAの中東への侵略開始である。
オバマ大統領は、その抑制役、調整役でしたし、そのせいでネタニヤフには
随分と嫌われてきました。
● 過去に見たこともないような、今回のネタニヤフ氏のニヤケ顔。よほどうれしいのでしょう。
第三次大戦への序章第二弾は、トランプ氏が用意するのです、そして今回の
主役はイスラエルです。前回はUSA/ブッシュ大統領でした。
● つまり、トランプ氏のお墨付きを得て、疲弊した中東の主役としてイスラエルが
突如浮上してきたのです。言い換えれば、イスラエル主導による、もちろん
バックにはUSAがいますが、中東支配の野望が達成されるのです。
● むしろイスラエル帝国の野望と置き換えてもよいでしょう。パレスチナだけでなく
ヨルダンやイラクの一部や周辺を支配下に収めての、イスラエル大帝国の
誕生です。これも既に2年前には予測してきました。
● トランプ氏のお墨付きで、イスラエルは中東の御主人として君臨するのです。
中東の火種は消え行くかのように見えましたが、トランプ・ネタニヤフ
コンビで再び火が燃え盛るのです。
● 同時に、北朝鮮も金正男殺害で、自ら紛争の種を用意したのです。そして中共、
アフリカにも火の粉は降り注ぎ、世界は段々と混乱の極みに向かってゆくのです。
● その混乱は当然、2046年のUSA・大西洋先進資本主義が崩壊するまで続き、革命家たちが
その混乱を内戦へと転化させるでしょう。そして2046年にUSA・大西洋先進資本主義
は大崩壊し、市民戦争へと突入します。
● 仏はやや遅れて、2059年前後に資本主義が崩壊して、彼らも内戦への時代へと
突入するのです。言い換えれば、世界戦国時代の幕開けです。
西欧の大崩壊後は、世界戦国時代へと突入するのです。
● 資本主義の崩壊の次は、武人の時代=軍国主義の時代ですから、その序章第二弾役は
独裁的で右派・白色・武人的なトランプ氏がピッタリです。
● 勿論左翼も黙ってはいません。トランプ氏の後には、美しく強い・ハリウッド的な
女性大統領の誕生で、いったん世界の紛争は収まるかに見えますが、しかし
● その次の第二のトランプ氏の誕生と仏のルペン女史大統領の誕生で、USA・
大西洋先進資本主義の大崩壊と、世界内戦型大戦は最終段階へと
進みます。
● 世界の混乱が、USA・大西洋先進資本主義の内戦へと転化されると
同時に世界は戦国時代の幕開けとなるのです。トランプ氏はその為の、
序章第二弾の火付け役となるのです。
● 2046年のUSA・大西洋先進資本主義の崩壊、そして2059年の仏の資本主義の
崩壊で、もはやイスラエルを公然と支援する国は、自らの内戦で忙しく
イスラエルへの支援までは手が届きません。
● つまり、イスラエルはUSA・大西洋先進資本主義と2059年の仏資本主義の崩壊で
四面楚歌となり、領土を拡大したイスラエル大帝国も
大崩壊の危機に瀕するのです。
● そして、みたびイスラエルの民はディアスポラの旅に出かける
運命が待ち受けることになるのです。
● つまり、トランプ氏のユダヤ・イスラエルへの過度の介入援助が、
イスラエルの大帝国形成には役立ちますが、しかし
● そのことが、逆にイスラエル帝国の崩壊を早めることになるのです。
資本主義という、泳げる海を失った国際金融機関のパワーは急速に
衰えて、イスラエルを助けることは出来ず、
● 力で中東を支配したイスラエル大帝国は、力で崩壊させられるのです。
● 西欧の資本主義の大崩壊が、イスラエルの命運を決めるのです。