
★ http://www.foreignaffairsj.co.jp/essay/201507/McBride.htm
CFR Backgrounder
❶ 中央アジアで衝突する米中のシルクロード構想
Building the New Silk Road ジェームズ・マックブライド
オンラインライター・エディター
フォーリン・アフェアーズ リポート 2015年7月号
古代シルクロードによって中央アジアは世界最古のグローバル化の中枢地域となった。西と東の市場がつながったことで膨大な富が生み出されただけでなく、文化的・宗教的な規範と伝統が双方向へ拡散した。・・・しかし、16世紀までには、アジアとヨーロッパの陸上貿易は、より安価で時間もかからない海洋貿易ルートへとほぼ移行していた。❷ 現在の中央アジアは世界的にみても地域統合の遅れている地域の一つで、それだけに中央アジア地域を経済的に統合していけば、大きなポテンシャルを開花させられる可能性がある。この地域を重視しているのは新シルクロード構想を表明した中国だけではない。アメリカも新シルクロード構想を通じて、中央アジア地域への関与を深めている。インドもロシアも独自の中央アジア構想をもっている。❸ それぞれの構想がどのように交わり、衝突するかによって、今後の中央アジア秩序が描かれることになるだろう。
小見出し
乱立する中央アジア統合構想
アメリカのシルクロード構想
中国のシルクロード構想 インドの対外構想
今後どうなるのか
全文は2015年7月号に掲載>>
////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////
● 波動論理からは、シルクロード構想は、現在の時点では、全く意味をなさないものである。
まずはこのような陸上の長距離の経済の繁栄は、
Ⓐ 経済的な統合≒近代資本主義国間のような経済的な統合。
Ⓑ 又は強力な政治的な統合≒巨大な帝国による統合。
● 上記2つ、又は最低一つの条件が満たされないと起こらないと思われることです。海と異なり
陸を走る道路の輸送機関の管理は難しいという事です。もし毎日膨大な物資や
人が行き交うのなら、とてもではないが管理は出来ないでしょう。
● 船で来るから管理がしやすいのです。それでも難民問題で分かるように、海からの限られた
難民でも、豊かな西欧でも、もてあましているのです。
● それが陸となれは、お国事情の異なる国同士では、とてもじゃないが管理は不可能です。
むしろお国事情が異なれば、国境は閉鎖と言うのが、管理はし易いのです。
● 毎度書いているように、また最近ロシアがウラジオストック周辺を解放貿易港とする案を
出してきました。つまり、その他は解放しないという事なのです。何時も書いて
いるように、それは日本の江戸時代の出島にしかすぎません。
● 言い方を変えれば、ロシアは鎖国へと向かうという事です。勿論完全な鎖国は出来ないし、
鎖国と言う表現も使わないでしょうが、一部の港を解放して自由貿易の港にすると
いう事は、表現を変えれば、その他の多くは出島ではない≒鎖国と言う事です。
● 旧ソ連のウクライナを見ても分かるように、またグルジアをも見て分るように、ロシア周辺国は
ソ連から離脱ご、独自の国家造りをしています。君主国家となりますから、ロシアでは
キリスト教=ロシア正教が前面に出ています。つまり、他の中央アジアでは
イスラム教が主体になると思われる事です。全てイスラムではないが。
● この様に、内にこもる君主宗教国家群が誕生したのなら、とてもじゃないが経済的政治的は
統合は絵にかいた餅になります。もし政治的に統合しようとするなら、他国を全て
支配しなくてはいけません。ソ連の様に。しかし支配の為に他を犠牲にする
帝国では、経済的繁栄はあり得ません。ソ連がその証人です。
● 中国も、元の様にアジア大陸を殆ど、または少なくともシルクロード沿いを支配する
力もありません。つまり、体制も宗教もお国の事情も異なる国々が一緒に
大繁栄することは、幻想と言う事です。
● 似た者同士が作ったユーロでも、15年で既にその綻びが見えます。2046年までの英米型資本主義の崩壊
2059年までの仏型の資本主義の崩壊まではユーロは解体するというのが、私の予想です。この様に、
史上もっとも繁栄した西側の資本主義でも、ともに繁栄することは難しいのです。
● シルクロートなどとは、中共のUSAに対抗することから出た、単なるアドバルーンにしか過ぎないのです。
ある程度繁栄して、輸送機関や道路などが整備されたら、むしろイスラム国やテロリスト
が容易く入ってくるのは目に見えます。このような状態では経済的繁栄は無理でしょう。
● あの大帝国のソ連でさえも、一地方であるアフガニスタンの山岳地帯を支配する事さえも
出来ずに滅んだのです。どこの誰が中央アジアを経済的政治的軍事的に支配できると
いうのです。妄想もここらでやめるべきでしょう。
● 中央アジアの一部の内陸国の以外の、ロシア・中共・インド・イラン・イラク・シリア・
トルコ等などは既に海とつながり、海上貿易で繁栄が出来るのです。
何を好き好んで貧乏国の中央アジアに大輸送道路を作るのです。
● よしんば作れても、だれが守るのです。軍事的に管理できないという事は、輸送機関としては
致命的な事です。ましてや、段々と世界は内戦状態となりつつあるのです。
● 西欧でさえも、移民との対決、USAでさえも、白黒の対決が段々と表面化している時代です。
西欧資本主義の崩壊後は、世界は武人国家の天下となるのです。支配をめぐって
武人同士が戦う世界でどのようにしてシルク道路を守り繁栄させるのです。
● 絵にかいた餅よりも、幻想に近いでしょう。ただし一点のみ、そのシルク道路の使い道は
あります。膨大なお金を中共に使わせて疲弊させ、道路が完成したら、イスラム教の
人たちを煽動して、ウイグルと言うイスラム国を支配収奪している中共に
進軍するように言うのです。
● 従って、それまではトルコの人たちも、我慢して中共へのデモを控えるように説得しなくては
いけません。シルクロードが出来てから、本格的に中共に進軍させるのです。
その為のシルクロードなら、日本の為にも世界の為にもなります。
● トルコの皆さん、しばらく反中デモを控えてくれませんか!? シルクロードが出来てから、
反中デモをウイグルまでやりましょう。
● しかし、それが分かっているからこそ、彼らは南シナ海を支配しようと企んでいるのです。
マレーシア半島を貫通する運河を作り、マレー海峡を迂回しようとしているのです。
本命はやはり海です。核・空・海の軍事力を強めましょう。
● それではマッキンダーのハートランドを支配するものが、世界を支配するというのは、
完全に妄想だろうか? 否、2260年ロシアが富裕者の国になり、お金の為には
労力を厭わない時代≒今の西欧の資本主義国の様になったら、
USAに代わって世界を支配する可能性は有ります。
● その時には、シベリアの大開発が見られ、本当に繁栄したシルクロードも見られるでしょう。
それまでは中共にお金を使わせるのが、大いなる戦略となります。つまり、
とことん海で、中共の妨害をするのが大切なのです。
● まずはフィリピンにたくさんの引退後の日本人を送り込みましょう。そして海の忍者から
空の監視役まで、どんどんフィリピンに援助しましょう。ケチケチしないで。